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今回は、中米のホンジュラスに住む2人の妊婦さんのお話を紹介します。ホンジュラスは中南米の中でも経済状況がもっとも苦しい国の一つで、貧富の差も著しいところです。
A.Rさんのつぶやき
私は現在妊娠6ヵ月。妊娠発覚と同時にアメリカのマイアミの高級私立病院の産婦人科に予約を入れたわ。病院近くのアパートも確保済みよ。そうそう、私と母親、それに身の回りの世話をしてくれるお手伝いさんの航空券も購入済み。出産直前に飛行機に乗るわけにいかないから、8ヵ月を迎えるころにはアメリカに飛ばないとね。出産前後には夫と父親も付き添いに来てくれる予定になっているけど、夫は国際機関の仕事で忙しいなんて言っているし、都合がつけばいいんだけど。
いまは自宅のある首都テグシガルパの最高級私立病院で産前検診を受けているわ。でも、ホンジュラスの医療はやはり信用できない。こういう時は、アメリカの最先端医療が頼り。しかもマイアミはヒスパニック系の住民も多いし、スペイン語が通じて言葉の心配もない。でも、航空券、私立病院の入院費をはじめ、ばかにならない出費なのよね。こんな時は、テレビ局をはじめ、ファミリー企業を手広く経営してホンジュラス財界を牛耳る父親の財力が頼りよ。
いまのところ、すべて順調だし、出産後1ヵ月ぐらいすれば赤ちゃんを連れてホンジュラスに戻ってくる予定。アメリカの医療が味方だから、何の心配もないわ。
S.Bさんのつぶやき
私はいま妊娠7ヵ月。といっても、正確なことはわからないけど、お腹の大きさからいってそんなところかしら。産前検診?まったく受けたことがないわ。ここはホンジュラスの田舎町。県都からも遠く離れているし、近くに病院もない。出産が近づくにつれ、期待もあるけど不安も大きくなってきたの。
近くの町の診療所は小さくて設備もないのであてにならない。県都の国立病院は産婦人科があるけど、設備は古いし、医療器具、医薬品すべてないないづくし。注射器なんて使い回しているという話だし、いつエイズなどの病気をもらうか・・・。何よりいつも廊下まで人があふれていて、いつ自分が診てもらえるのかも分からない。そして、いま私にとっての一番の難関はこの町から県都までの道が未舗装でガタガタしていて、公共の交通手段もないということ。陣痛が始まった時、うまく病院にたどり着けるかどうか。こんなことなら、この町にとどまって出産するほうがましかもしれないとも考えるけど、町には助産師さん、看護師さんもいないし、いざという時に頼りになるのは出産経験のある母親か姉くらいかな・・・。 順調なお産ならいいけど、そうとは限らないし・・・。
ホンジュラスと同様に、多くの国で、貧富の差がお産の状況にも影響しています。
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