第8号(Vol.8) 
8月12日発行
発行元:(財)ジョイセフ
E-mail: tarte@joicfp.or.jp
Web Site: www.joicfp.or.jp
 たると de リプロ - 世界の若者はいま・・・ -
 ハテナ de わーるど - ホンジュラスの妊婦さん -
 一口たると - 若者のリプロダクティブ・ヘルス/ライツ -

1994年のカイロで開催された国際人口開発会議(ICPD)で、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)」という概念が国際的に認知されました。「たると」は、この「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」を、わかりやすい形で取り上げて配信するメルマガです。この「たると」をきっかけに、誰もがかかわる大切な問題だと認識してもらえたら・・・。そんな願いを込めて、毎月2回(第2・第4木曜、2004年限定)配信していきます。
「たると」で、あなたの「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について、考えてみませんか? そして一緒に語ってみませんか?





世界の若者はいま・・・

世界の人口は約64億人。その半分近くが、25歳未満の若者である。

この全若者の4人に1人が、いまぎりぎりの貧困生活をしています。多くが、親がいない、あるいは人道的な緊急事態、移住、障害、不健康、家族の分散などの理由で社会の主流から追いやられた若者です。
開発途上国では、15−24歳の若い男性5700万人と若い女性9600万人は読み書きができません。また、若い女性は、社会に広がる差別や公民権剥奪に直面しており、こうした男性と女性の間の不平等な力関係が、健康と人権の侵害を拡大させています。中でも最も根強く致命的なのは、早婚や児童婚、性暴力と性的強要、性的な人身売買、女性性器切除などです。
次世代を担う世界中の若者がリプロダクティブ・ヘルスの情報とサービスを受けられるようになることがいままさに急務な課題です。






今回は、中米のホンジュラスに住む2人の妊婦さんのお話を紹介します。ホンジュラスは中南米の中でも経済状況がもっとも苦しい国の一つで、貧富の差も著しいところです。

A.Rさんのつぶやき

私は現在妊娠6ヵ月。妊娠発覚と同時にアメリカのマイアミの高級私立病院の産婦人科に予約を入れたわ。病院近くのアパートも確保済みよ。そうそう、私と母親、それに身の回りの世話をしてくれるお手伝いさんの航空券も購入済み。出産直前に飛行機に乗るわけにいかないから、8ヵ月を迎えるころにはアメリカに飛ばないとね。出産前後には夫と父親も付き添いに来てくれる予定になっているけど、夫は国際機関の仕事で忙しいなんて言っているし、都合がつけばいいんだけど。

いまは自宅のある首都テグシガルパの最高級私立病院で産前検診を受けているわ。でも、ホンジュラスの医療はやはり信用できない。こういう時は、アメリカの最先端医療が頼り。しかもマイアミはヒスパニック系の住民も多いし、スペイン語が通じて言葉の心配もない。でも、航空券、私立病院の入院費をはじめ、ばかにならない出費なのよね。こんな時は、テレビ局をはじめ、ファミリー企業を手広く経営してホンジュラス財界を牛耳る父親の財力が頼りよ。

いまのところ、すべて順調だし、出産後1ヵ月ぐらいすれば赤ちゃんを連れてホンジュラスに戻ってくる予定。アメリカの医療が味方だから、何の心配もないわ。

S.Bさんのつぶやき

私はいま妊娠7ヵ月。といっても、正確なことはわからないけど、お腹の大きさからいってそんなところかしら。産前検診?まったく受けたことがないわ。ここはホンジュラスの田舎町。県都からも遠く離れているし、近くに病院もない。出産が近づくにつれ、期待もあるけど不安も大きくなってきたの。

近くの町の診療所は小さくて設備もないのであてにならない。県都の国立病院は産婦人科があるけど、設備は古いし、医療器具、医薬品すべてないないづくし。注射器なんて使い回しているという話だし、いつエイズなどの病気をもらうか・・・。何よりいつも廊下まで人があふれていて、いつ自分が診てもらえるのかも分からない。そして、いま私にとっての一番の難関はこの町から県都までの道が未舗装でガタガタしていて、公共の交通手段もないということ。陣痛が始まった時、うまく病院にたどり着けるかどうか。こんなことなら、この町にとどまって出産するほうがましかもしれないとも考えるけど、町には助産師さん、看護師さんもいないし、いざという時に頼りになるのは出産経験のある母親か姉くらいかな・・・。 順調なお産ならいいけど、そうとは限らないし・・・。

ホンジュラスと同様に、多くの国で、貧富の差がお産の状況にも影響しています。






日本の若者のリプロダクティブ・ヘルス/ライツが危機に瀕しています。

性行動が活発化しているものの、性行動に伴うリスクは認識されておらず、性感染症や望まない妊娠、人工妊娠中絶などが若者の間でどんどん増えてきています。

話してみようよ!エッチ・愛・カラダ―学ぶ!教える!リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
劔 陽子 (著) 2004年 明石書店 1,300円

この本は、セックスする・しない、子どもを生む・生まない、性感染症など、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)について、若者向けにイラストを中心として描かれたテキストです。さらに詳しく学びたい人や指導者がマニュアルとしても利用できるよう解説しています。 第1部では、「性と生殖」が健康であるためのヒント・情報を満載。第2部は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに対する理解を深める内容を収録。

■目次
第1部 ふたりの愛は本物ですか?
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ―性と生殖に関する健康と権利
自分で考える!自分で決める!
子ども欲しい!?欲しくない!?欲しいなら、いつ?
僕のカラダ、私のカラダ、ヘン??
産む、産まないのコントロール―避妊
もしかして、性感染症?―性の健康を脅かす、大きなリスク
自分の問題としての、エイズ―今、あなたの隣にいる人がHIVに感染していたら… ほか

第2部 もっと知りたい!リプロダクティブ・ヘルス/ライツ

第3部 みんなで話そう!リプロダクティブ・ヘルス/ライツ






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