第9号(Vol.9) 
8月26日発行
発行元:(財)ジョイセフ
E-mail: tarte@joicfp.or.jp
Web Site: www.joicfp.or.jp
 たると de トーク - 避妊を男性任せにしてはいけない - by Dr. Kitamura
 たると de リプロ - わたしたちにできること。(出産キット) -
 カフェ・アベイユ - DV (ドメスティック・バイオレンス) -

1994年のカイロで開催された 国際人口開発会議(ICPD)で、「 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康/権利)」という概念が国際的に認知されました。「たると」は、この「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」を、わかりやすい形で取り上げて配信するメルマガです。この「たると」をきっかけに、誰もがかかわる大切な問題だと認識してもらえたら・・・。そんな願いを込めて、毎月2回(第2・第4木曜、2004年限定)配信していきます。
「たると」で、あなたの「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について、考えてみませんか? そして一緒に語ってみませんか?





避妊を男性任せにしてはいけない

2002年11月にわが国の産婦人科医グループが十代で人工妊娠中絶を求めて来院した女性に対して実施した調査結果が手元にあります。「今回妊娠したとき避妊はしていたか」との摩訶不思議な質問が向けられています。避妊は妊娠をしないための手段であるわけですから、「妊娠したってことは、避妊をしなかったってことですよね」で終わるべきなのに、腟外射精24.4%、コンドーム19.0%という回答が返ってきました。しかし、このような結果をもってしても、私は彼らを責める気にはなれませんでした。なぜなら、この避妊法選択は、彼らの身近にいる教師や親たちの避妊法そのものだからです。彼らは日本の大人達のマネをしているに過ぎないのです。

世界に遅れること40年。1999年9月に低用量経口避妊薬(Oral Contraceptives:OC)が発売されてから5年が経ちますが、依然としてOC普及の兆しが見えてこないのはとても残念なことです。国連が発表した「世界の避妊法選択2003年」によれば、生殖可能年齢の女性のうち、ドイツでは58.6%、オランダ49.0%、フランス35.6%がOCを使用している一方、わが国は1%程度に過ぎません。OCが最も理想的な避妊法であると強調するつもりは毛頭ありませんが、貧困から女性を救済するには避妊が重要であるとして、投獄を覚悟で「女の謀反、No Gods No Masters」とまで叫んだあのMargaret Sanger(1883-1966年)が、OC開発の発案者であることを知るにつけ、OCにこだわらずにはおれないのです。
  

「男性に依存していては確実な避妊はできない。女性が主体的に取り組めて、しかも高い避妊効果を期待できる避妊法の開発を」と叫んだSangerの言葉が脳裏から離れません。このように避妊の歴史を紐解くと女性解放の歴史と合致することがわかります。人工妊娠中絶手術を受けることが宗教的・文化的に困難であった多くの国の女性達が、望まない妊娠の回避のために、日本人は人工妊娠中絶に寛容な風土に甘えてきたのではないかと考えずにはおれません。
 

男性には妊娠が絶対にあり得ないのだから、日本の女性には「自分で守れ、君のカラダ、君の人生」(拙著『ティーンズ・ ボディーブック』、扶桑社)のメッセージをおくりたい。もちろん、男性が避妊に無頓着であっていいわけではないが・・・。

北村邦夫 (社)日本家族計画協会常務理事・クリニック所長 Site: 『Dr.北村のJFPAクリニック






わたしたちにできること。     
         まずはこの現実を知ること。

このキットに対する500円の寄付で、お母さんと赤ちゃん2人の命を救えます。

写真は、ネパールで使われている家庭用出産キット。ネパールでは、専門的な技術を持った人の立ち会いの下での出産は9%、ほとんどが自宅出産で、妊産婦死亡率は日本の100倍(出生10万対905)。出産時の感染症から母子を守るため、必要最少限のアイテムをセットにしたキットです。

左から、へその緒を切るカミソリ、へその緒を切る台、へその緒を縛るヒモ、出産時に敷くビニールシート、これらの使い方を紹介する説明書(識字率が低いため、絵でわかるようにつくられている)、パッケージ。
クラブキング発行のmother dictionaryでも紹介されています。

>>Movieでもっと詳しく






「DV(ドメスティック・バイオレンス)」について考えてみる編

ミッチ) 知り合いの女性がDV(ドメスティック・バイオレンス) の被害にあっていたことがわかったの。

ハッチ) えっ! どんなDVだったの?

ミッチ) 結婚間近のカップルだったんだけどね、男性が「高圧的な暴言を吐く」、「避妊に協力しない」、「仕事を辞めることを強制」したりというものだったらしい。でも、つい最近、恐怖を感じるくらい耐え難い出来事が起こって、親しい人に相談したら、「それってDVじゃないの?」と言われて、はじめて我に返ったらしい。それから自分で本を読んだり、女性相談所に行ってみたりして、それがDVの被害に該当してたんだってやっと実感できたみたい。

ハッチ) DVというと、日本では親と子の間での家庭内暴力とか、夫婦間の身体的な暴力を想像しがちだけど、恋人や親しい友人などの男女間での心理的なもの、性生活に関することも含まれるんだよね。それに、結婚生活を前提に、男性が無理やりに女性に仕事を辞めさせて、社会から孤立させようとすることも、DVの要素であること。こういうことははなかなか理解されにくいかもしれないね。

ミッチ) そうなんだよね。その女性も、「これこそ愛されている証!」、「もうすぐ結婚をするのだから・・・」と思って、精神的に辛くても、耐えるどころか、逆に自分のことを責めていたみたい。

ハッチ) 痛ましいよね。でも、肉体的な暴力がないと、なかなか相手の男性がDV男かどうかわからないってことも多いんじゃないかな。私の知り合いにも、結婚して何年か経ってから実は自分の夫がその素質があるとと気づいた人もいたよ。

ミッチ) 本当にわかりづらい。でも、相手がDV男かどうか見分けるポイントってあると思う?

ハッチ) 実際に経験してないし、いろんなケースがありそうだから難しいけど、まずは相手を信頼して建設的な話し合いができる関係が持てるかどうかかなって個人的には思うけど。

ミッチ) そうだね。相手を信頼できていないからそんな行動に出てしまうのかもしれない。でも、これって他人事じゃないよなぁ。相手との信頼関係が保てるように努力していかなきゃだね。






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