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「乙女先生」の願い - 人が楽しく生まれ育つということ
2003年、漫画『エンジェル日誌』(ごとう和 著)に、乙女先生として登場させてもらった産婦人科医師の早乙女智子です。乙女先生は、お産好き。赤ちゃんが、静かに少しずつ出てくる神秘に、毎回うるうると涙してしまう、プロらしくない先生です。
人が生まれてくるには、一人ひとりのドラマがあります。どのように生まれてくるか、誰が待っていてくれるのか、誰の助けを求めているのか、そして誰に希望を与えてくれるのかなど、不安と希望がいっぱいです。
「できちゃったけど、産めません」「生まれてきたけど、育てられません」そんな現実が世界中で起こっています。日本でも、毎年30万人以上の人が中絶を受けているのが現状です。また、普通の家庭生活の中でも、毎日、夫婦・親子・きょうだいの小さいけれど継続的な争いが起こっています。「平和」というのは、誰かが我慢して一見穏やかに暮らすということではなく、愛情や食糧などに満たされて、譲り合って暮らすことだと思います。お互いが愛し合うこと、分かち合うこと、一人ひとりが、できることをちゃんとやっていくこと。
人口問題や家庭のことは、健康だけでも、愛情だけでも、お金だけでも、解決しません。考えなくてもどうにかなる、というものでもありません。だからこそ、いつ、何人、子どもを持つか - リプロダクティブ・ヘルス/ライツ - は、地球環境にも、人生の質を決めるのにもとても大事なことなのです。
出産は、男性にとってもとても素晴らしい体験です。私たちの病院では、ほとんどのお父さんが立ち会って、初めて会うわが子に感動の涙を流しています。子どもにとって、生まれてくるのが楽しみであるような世の中であることを願って、今日もお産を見守ります。 早乙女智子 ふれあい横浜ホスピタル
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