ブックタイトル開かれ活力ある日本を創る
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開かれ活力ある日本を創る
える。1986年の男女雇用機会均等法の施行以来、女性の就業環境は改善されている。企業の募集や採用の際の男女差別は少なくとも建て前では撤廃されている。また、女性の妊娠や出産による降格や配置換えも禁じられている。しかし、安倍政権下でも大いに推奨されてきてはいるが、依然として女性管理職の比率は、他の先進諸国等と比べて高いとは言えない。女性の活用や活躍が、さらに改善されることを期待する。女性の管理職比率や女性の政治家比率(国会議員、都道府県・市区町村議会議員、知事、市区町村長)が、他の先進諸国のみならず開発途上国と比べても低水準で推移していることは看過できない。また、近年においても女性の正規雇用の頭打ち傾向が続いており、第1子出産時点での離職率はほとんど変わっていない(いわゆるM字型就労が続いている)。このような女性の就労状況は、人的資源の観点から相当の損失をしていることを示している。子どもを産み育てながら、就業の継続ができる社会を創ることがきわめて重要である。◆女性の活用・活躍が不可欠男女共同参画を進め、女性の活用・活躍を促進するためには、政府の政策と企業の方針が大きな役割を占める。女性が活躍できるように雇用形態を見直すことは、すでに先進諸国の好事例にも多く見られる。日本も男女平等を実現している国々から応用できることをさらに取り入れていく必要があろう。私たちは、日本政府が「女性の活用が不可欠である」との方針のもとで、関連の政策、法律などの整備を促していることを心強く思う。安倍政権が女性の活躍や活用を成長戦略の中核に据えていることも、心から歓迎する。日本において男女の共同参画を阻むものは、日本社会のほとんどの職業分野での男性中心の組織風土にあると言える。次世代に真の男女共同参画社会をつくり上げられるかどうかは、現代を生きる私たちの変革への決意の強さにかかっている。◆女性の社会進出の後押し日本の男女平等指数は、142カ国中104位(世界経済フォーラム、2014年10月発表)である。これが日本の女性の社会進出、経済活動への参加と機会、また、政治活動への進出(国会議員数等)についての国際社会の評価である。1位はアイスランドであり、10位までのうち北欧諸国が5カ国を占める。日本ではなぜ女性の登用や活用、ましてや活躍の場が乏しいのか。国民的な広い議論が必要である。9