ブックタイトル開かれ活力ある日本を創る
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開かれ活力ある日本を創る
(2010年)によると、25~34歳の回答者については、「結婚しない理由」のなかで「適当な相手にめぐり合わない」が最も多くなっている。もちろん条件に合った結婚に至るプロセスには個々人による相当の努力が必要であるが、多くの専門家は未婚率は男女とも今後さらに上昇する可能性があると指摘している。しかし、結婚願望が下がっているのでなく、「出会いの機会が少ない」とするならば、結婚を後押しする環境を整える余地は、十分にあるはずだ。少子化の原因の一つが、婚姻率が下がっていることであるならば、運営主体をどのような形にするかは地域事情によるが、結婚相談センターや結婚カウンセリングなどの機会や場所を増やすことによって、婚姻率にプラスの影響を与えることができるのではないかと考えられる。最近、地方自治体やNPOなどが「街コン」と称して街を挙げて出会いの場の提供を行っている事例も出てきている。それらの成功事例を参考とすることができると考えられる。◆若者を発信源とする産業の育成日本の若者の多くが国際性を練磨する機会を見失っていると言われて久しい。わが国の労働環境が大学卒業直後に就業という特殊性を持っている結果、若者が大きな夢を語らなくなり、また夢を持てなくなっているという現象も指摘されている。しかし、一方では、日本の若者は文化や芸術の創造やポップ文化の形成に関しては、非常に高い意欲をもち、実際に成果を上げてもいる。たとえば、それは新たな「クールジャパン」の形成であり、推進であると言える。20世紀の日本の高度経済成長を支えた大量生産・大量消費のコンセプトはすでに過去のものとなっている。「新しい文化の発信国」である日本としては、その担い手としての若者をバックアップする社会的な支援体制づくりから始めたい。官学民の力を結集して、「クールジャパン」の創造をさらに促進したいものである。和食文化、POPカルチャー、マンガ・アニメーション文化、ゲーム文化、伝統技術など日本の特徴的な文化が今後の新しい産業の創出につながっていくことに鑑み、在来型の1・2・3次産業を超えた、若者を中心とした文化の発信と支援が必要となってくる。このような考え方は、現在の学校制度にも影響を与えることとなるであろう。若者が創る若者文化、そして、それを支援する社会の側の態勢づくりという新しい挑戦に12