ブックタイトル開かれ活力ある日本を創る

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概要

開かれ活力ある日本を創る

取り組むときが来ていると言えるかも知れない。◆国際的コミュニケーション能力の向上日本の若者が、最近、国際的関心を失っているということが問題提起されている。その結果、海外に出ようという若者が激減してきている。たとえば、留学生の数の減少である。米国のハーバード大学等への留学生は東アジア系では中国、韓国などが急増しているが、日本の留学生は、明らかに減少傾向にある。米国国際教育研究所〈IIE〉によれば、2012/13年までの10年間に日本から米国への留学生の数が4万5960人から1万9568人に57%減少した。これには、一部の若者が日本での生活に安住しており、わざわざ海外に出かけなくともそれなりの生活ができると考えているのに起因しているようでもある。また父母や保護者たちの過度な保護者意識が預かっているとも考えられる。日本人の平均的な外国語能力、特に英語能力を国際的な水準にまで高めるためにも、第二言語としての英語教育をさらに促進すべきである。語学教育と言うより、国際社会における総合的なコミュニケーション能力をより効果的なものにすることが肝要である。すなわち、語学能力だけでなく、多くの課題を抱えた現代世界における真の問題意識や教養、さては異文化への共感や歴史理解などを身につける必要がある。それは、日本人が他の国や地域で弾力的に仕事をする能力を高め、日本人のもつ技能やスキルを外国で生かす力を拡大することともなると期待される。また、そのことは、国際労働市場および途上国への国際協力においても、日本の貢献のポジティブな展開にもつながってくることが切望される。海外に留学する日本の若者の増加を図ることや留学支援制度を拡充するなどに関し、政府や企業が、さらに強力にそのための後押しをすることが望まれる。?提言4:アクティブ・エイジングへの挑戦◆まえがき国立社会保障・人口問題研究所の推計(2012年1月推計における出生率中位・死亡率中位推計)によれば、日本の高齢人口(65歳以上人口)は今後、いわゆる「団塊の世代」(1947年~1949年に生まれた人)がすべて65歳以上となる2015年には3395万人となり、その後13