ブックタイトル開かれ活力ある日本を創る

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概要

開かれ活力ある日本を創る

≪提言≫「開かれ活力ある日本を創る―鍵を握る女性、若者、高齢者と外国人」?巻頭言現在、日本社会の基盤にある人口に地殻変動が起こっている。日本は、超少子化の進行により、「人口減少社会」に突入したが、出生数が減少するなかで、超高齢化が進展することが明らかになってきた。日本の総人口のピークは、2008年12月の1億2809万9千人で、その後減少に歯止めがかかっていない。人口減少は、国内市場の縮小による消費の低迷と生産年齢人口の減少による労働力不足を招き、国全体とりわけ地方の衰退をもたらす。また、人口減少の規模も問題であるが、そのスピードも問題であり、既存の組織、制度、社会インフラを人口の縮小に合わせて再編することが喫緊の課題となっている。2014年5月に日本創成会議が発表した「消滅可能性都市」896市町村の一覧表は、多くの人に強烈な印象を与えた。人口減少社会への対応は、国民にとって身近な問題であることを再認識させるものである。また、超高齢化の進展は、高齢者の扶養・ケアの必要性を高め、それに応えるための社会的負担を急増させる。健康長寿を目指す日本社会であっても、依然として平均寿命(2013年、男性80.21歳、女性86.61歳)と「健康寿命」の差、すなわち人生のうち不健康な状態で過ごす期間が、男性で約9年間、女性で約12年間にわたると報告されている。超高齢・人口減少社会をもたらした超少子化状況はここ数年若干変化の兆しを見せたとは言え、将来の人口動向を急転回させるほど大きな変化とはなり得ていない。超少子化をもたらしている社会のひずみはいまだ十分に修復されていない。このような人口変動がもたらす時代の課題に対しては、制度面、経済面、技術的な面からの対応も求められるであろうが、本提言では、主として人材、つまり人的資源確保のための方策に焦点をあてる。