家族計画100周年:「私たちの闘いはこれからです」

2012.1.23

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日本の家族計画のパイオニアの加藤シヅエさん(1897-2001年)が、カイロ会議(1994年)から4年後のジョイセフの30周年の時(1998年)に、カイロ会議でリプロダクティブヘルス・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)が行動計画の骨子となったことを喜ぶと同時に、改めて「私たちの闘いはこれからです」と訴えていました。
加藤さんと世界の家族計画のパイオニアのマーガレット・サンガーさん(1883-1966年)が初めて歴史的な出会いをしたのが1920年ですから、それから80年近くもたっていたにもかかわらず、自分たちの闘いが終わっていないとはっきりと言われ、次の世代に運動の継続を強調されたのです。
実は、私は、直接そのインタビューをして、加藤さんのメッセージを30周年の記念誌にまとめさせていただいた関係で、その時の加藤さんの真剣なまなざしを今も忘れることができません。
サンガーさんが、ニューヨークのスラム街で家族計画(当時はバース・コントロール)運動を始めたのが、1912年といわれています。よって今年2012年が100周年となります。今年はまことに記念すべき年に当たります。その教えを受けた加藤さんが家族計画運動を日本で開始したのが、サンガーさんの来日に合わせた1922年ですから、これも90周年となります。そして両人を含め、8人が創立メンバーとしてIPPFをインドのボンベイ(現在のムンバイ)で創立したのが1952年ですから、こちらは60周年となります。
それだけの永きにわたり、それぞれの活動が広がり続けているにもかかわらず、「私たちの闘いはこれからなのです」とはっきりと言われました。
ジョイセフは常にパイオニアのミッションを受けつぐ者として、これからも女性の自己決定権が享受できる社会、RHへの普遍的なアクセスが実現できる社会を目指して、そのミッションを果たしていかなければならないと思っています。それがサンガーさんや加藤さんのようなパイオニアの方々の遺志を継ぐ者としての責務だと思います。
「私たちの闘いはこれからなのです」
(2012年1月、カンボジアにて)