安心できるお産のために地域ぐるみの展開

2012.5.23

  • 実施レポート
  • ザンビア

140名のSMAGの活躍!

SMAGとはザンビアの村レベルで活躍している母子保健推進員のことです。140名の女性、男性がSMAGになるための研修を受け、その後活発にSMAGとして草の根での活動を実施しています。SMAGの役割は、村で妊婦さんを把握し、定期的な家庭訪問を通して産前産後健診、保健施設での出産、家族計画を促進すること。また、助産師が巡回クリニックサービスにて村々に出向き妊産婦健診や乳幼児健診を行っていますが、SMAGは乳幼児の体重測定や健康教育セッションなどのサポートをしています。地域におけるSMAGの活発な啓発教育活動により、保健施設での出産の重要性が広まり施設での出産が増えてきました。

木の下での乳幼児の体重測定


クラブハウス内の妊産婦健診にて血圧を測る妊婦さん

マタニティハウス滞在中の妊婦さん

2011年8月からマタニティハウスでの妊婦さんの滞在が始まり、昨年12月までで71名、2012年1月~4月で40名、合計111名の妊婦さんが利用しました。マタニティハウスには出産予定日の2週間前から滞在可能で、ザンビア訪問時には4名の妊婦さんが滞在していました。SMAGは日本から贈られた自転車を活用し妊婦さんの家庭訪問などを行っていますが、時にはマタニティハウスに妊婦さんを連れてきたりもしています。

マタニティハウスに滞在中のフェボライトさん(18歳)は、「マタニティハウスには1か月程滞在しています。とてもきれいで居心地のよい部屋で快適に過ごしています。妊婦同士で友達になり、色々な出産経験や育児経験を教えてもらい、初めての出産への恐怖心が和らぎました。いつでも出産を迎えられます。」と語りました。

地域での啓発教育活動やマタニティハウス建設などにより、プロジェクト地区のフィワレ保健センターでの出産は、2010年の35%(290件)から44%(364件)に増加しました。保健センターで出産する妊婦さんが増えている一方で、助産師の人員不足の課題があります。SMAG5名の女性が現在、助産師1名、看護師2名の業務をサポートしている状況です。

SMAGが妊婦さんを自転車に乗せて連れてくる様子


マタニティハウス滞在中のフェボライトさん


妊婦さんに赤ちゃん肌着の寄贈(赤ちゃん本舗ご支援)


団らんしている4人の妊婦さん

フィワレ保健センターに出産に必要なキットの配付

2011年に、出産に必要なキットとして消毒液、ゴム手袋、産後用ナプキンなどをフィワレ保健センターに寄贈し、保健施設でのより安全な出産のための環境作りを行いました。

保健センターの助産師と出産に必要なキット

診療所(ヘルスポスト)の改善に向けて

プロジェクト地区であるフィワレには保健センターよりさらに末端レベルの保健施設である診療所(ヘルスポスト)があります。診療所には、助産師が一人常駐していますが、やはり人員不足のためSMAGの女性2人がサポートしています。

診療所に来る妊産婦も増えてきており、今年は出産に必要なキットの寄贈を予定しています。また、住民からの高いニーズに合わせ、来年、現在の診療所の隣の土地にマタニティハウスを株式会社赤ちゃん本舗の協力のもとで建設を予定しています。

ヘルスポストの外観


助産師とサポートしているSMAGの2人

赤ちゃん本舗の「アフリカ・ザンビアにマタニティハウスを贈ろうプロジェクト」

赤ちゃん本舗の「アフリカ・ザンビアにマタニティハウスを贈ろうプロジェクト」が、5月より開始され、店舗やウェブにて募金が始まりました! 保健施設が整備され、妊娠・出産の正しい知識や教育などを含めて、アフリカのママたちがハッピーに出産を迎えられるように。是非みなさまのご支援ご協力を宜しくお願い致します! http://www.akachan.jp/csr/zanbia/index.html

株式会社赤ちゃん本舗では、2012年7月18日(水)~7月31日(火)の期間にアカチャンホンポ全店で赤ちゃんの肌着とドレスオールを回収し、ジョイセフを通じてザンビア共和国へ届ける活動を始めています。8月1日(水)以降は、アカチャンホンポの限定20店舗にて、継続して回収を行う予定です。
ジョイセフは、株式会社赤ちゃん本舗が回収している肌着を8月にザンビア共和国へ贈り、ザンビアのプロジェクト地区であるコッパーベルト州マサイティ郡の妊婦さんに配給を予定しています。

詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
http://www.akachan.jp/company/news_release/
news/pdf/000642.pdf

分娩室


マタニティハウス建設予定地

物品寄贈による支援
村で行われている妊婦健診、乳幼児健診では、株式会社そごう・西武から贈られた子ども靴を配付し、健診促進への動機づけとして活用しています。