住民の行動変容を目指して
2012.7.1
- ガーナ
- 実施レポート
2012年6月20日から23日にかけて、プロジェクトでは、「BCC戦略策定ワークショップ」を開催しました。BCCとは、Behavior Change Communicationの略称で、日本語では「行動変容コミュニケーション」と訳される専門用語です。このプロジェクトで言えば、地域の人々が母親や子どもたちの健康を守ること、家族計画や産前産後健診、施設分娩などの保健サービスを受けること、などの重要性を理解して、そのために必要な行動を起こすようになっていく=住民が自らの行動を変えていくことを目的とした、さまざまな住民とのコミュニケーション活動のことを指します。
そのようなBCC活動を、効果的に実施するためにはどうしたらよいか。ジョイセフから2名の専門家が出張し、関係者と協力して計画づくりを行いました。
このワークショップに参加したのは、地域住民からの代表者、コウ・イースト郡の保健医療従事者、共同実施機関であるガーナ家族計画協会(PPAG)の担当者などです。ワークショップではまず、家族計画やリプロダクティブ・ヘルスなど、プロジェクトで提供していきたい保健サービスを住民がなかなか利用できないのはなぜなのか(=阻害要因)を分析し、また村の中では、健康に関する情報がどのようなルートを通って住民に伝わっているのか(例えばラジオなのか、テレビなのか、口コミなのか)を明らかにしていきました。これらの分析結果に基づいて、プロジェクトがこれから取り組むべきBCC分野の活動が計画されました。
具体的には、一般の村人が健康に関する情報や知識を得る時の主なソースは、ラジオ放送だとの分析結果が出たので、プロジェクトでラジオドラマ番組を制作することが決まりました。また、地方劇団が村で演じる寸劇の中には、教育・啓発目的のものも多く、こういった手段も使うのも有効なので、劇団と協力し寸劇を通じた健康教育も行う計画です。