ジョイセフプロジェクト地区視察レポート(ザンビア)
2013.8.20
- 実施レポート
- ザンビア
建築家の遠藤さんとマサイティ郡保健局保健局長代理とIPPFザンビア担当者と建築現場にて打ち合わせ
2011年1月からコッパーベルト州マサイティ郡フィワレ地区で実施してきた「ザンビアの農村地域における妊産婦支援プロジェクト」は、今年で最終年を迎えました。これまでに育成した150人のSMAGと呼ばれる母子保健推進員の活発な啓発教育活動により、述べ385人の妊婦さんが出産の予定日前からマタニティハウスを利用し、隣の保健センターで助産師さんの介助によって出産しました。保健センターでの出産数は、2010年の290人から2012年には424人に増加。プロジェクト開始後、この地区では妊娠・出産によって命を落とすケースがなくなりました。
保健センターで受け入れる妊産婦数が大幅に増えたことにより、老朽化した母子保健棟を修復し、拡張するため、外務省の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」のもと、現在母子保健棟の改修と拡張工事を行っています。妊産婦の入院スペースが倍増し、入院用ベッドや分娩台なども整備され、8月には完成する予定です。
マタニティハウスについて、村での口コミはさらに広がり、多くの地域でハウスがほしいとのコミュニティからの強いニーズもあり、いよいよマタニティハウス第2号の建設が開始されました!建築家の遠藤幹子さんの技術協力を受け、日本から贈った支援物資のコンテナを1本活用し、現地の関係者からのヒアリングのもと、設計図と模型が作られました。SMAGを含む村の人々と、歌って踊って喜びをともに共有し、みなでマタニティハウスが秋に完成されることを心待ちにしています。
今回、支援企業の株式会社赤ちゃん本舗の岩永さん、サラヤ株式会社の更家さんと中西さんがザンビアのプロジェクト地区を視察訪問してくださいました。ご寄稿いただいたレポートをご紹介いたします。
サラヤ株式会社 更家一徳
SMAG150名と記念撮影
ジョイセフはSMAG(母子保健推進員)の育成と、現地でのマタニティハウス(出産待機ハウス)の建設などの支援活動を行っていますが、根底にあるのは、地域の住民皆で妊産婦の支援を考え、自分達で取り組んでもらうことが不可欠だという考えです。
SMAGの人達は地域の村々から選出され、妊娠・出産に関する正しい知識や情報を提供するために様々な啓発活動を行っています。我々も現地でSMAGの人達と交流し、いろいろとお話を伺いましたが、皆とても意識が高く、今後も自分達で継続して活動を行っていくには、一回きりの物やお金の支援よりも、知識や情報が欲しいといった声が多く聞かれました。
しかし、彼らの活動は基本的に善意のボランティアであり、現地では、人員、予算、物資、設備など、いまだに様々な物が不足しています。
現在、サラヤ株式会社からは女性向け化粧品の売り上げの一部を寄附し、現地での活動支援に充てていただいています。5月からは、当社の商品ニュウラとのコラボレーションとして、チャリティーピンキーリングの販売なども行っていますが、今後も支援の輪を広げ、ザンビアの女性達が安心して出産できる環境づくりや、そのための現地の教育活動に寄与していきたいと思っています。
赤ちゃん本舗広報部 岩永優美
SMAGの皆さん、ジョイセフの船橋さんと一緒に歌い踊ってみました
「赤ちゃん本舗にできることは何か?」私は改めて考えました。
赤ちゃん本舗は、ジョイセフの推進している「ホワイトリボン運動」に賛同し、2009年から応援を開始しています。お客さまより募金をいただいたり、肌着をお預かりして、お届けする活動を行っています。
「アフリカ・ザンビアにマタニティハウスを贈ろうプロジェクト」を通して、赤ちゃん本舗ができることは?それは、少しでも多くの方にザンビアの実情を知っていただき、一緒に応援していただくことだと思いました。マタニティハウスは建てるだけではただの箱です。それに関わる人の教育や適切な医療を受ける環境があってこそ意味があります。赤ちゃんを産むママやそれを支えるパパ、赤ちゃんを取り巻くすべての方々と一緒に、笑顔やHappyがあふれる未来をつくるため、支援を続けていきたいと強く思いました。合言葉は「世界のみんなでハッピー出産」!!!
さらに詳しいレポートはこちらでお読みいただけます。
http://www.akachan.jp/csr/zanbia/report.html