足踏みミシンによる女性のエンパワメント  supported by Theoryのその後 

2018.11.1

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昨年9月より、ジョイセフがファッションブランドの株式会社リンク・セオリー・ジャパンのサポートのもと「ザンビアの農村地域の女性の自立と健康の向上を目指したプロジェクト」をスタートし、1年が経過しました。

本プロジェクトでは、コッパーベルト州マサイティ郡の2つの地区(人口約14,000人)の女性を対象に、足踏みミシンの使い方、型紙を使って布の裁断、ミシンで布を縫うことなどを学び、マギーエプロン(月経や妊娠の仕組み、家族計画などが視覚的に説明できる啓発教材)を制作し収入創出を目指すことで自立することを目指しています。

今回は1年間の最終フォローアップワークショップを2日間、ムコルウェ地区のマタニティハウスで開催し、リンク・セオリー・ジャパンの生方さんが現地を訪問し、女性たちの今までの成果を視察しました。


 


 
ムタバ、ムコルウェの地域からSMAG、助産師、看護師なども参加

 

これまでの研修の成果発表

今年9月までに、30セットのマギーエプロンを制作した発表や洋裁経験のある母子保健推進員(SMAG)たちが、女性起業家であるグエンさんの工場に研修に行き、裁縫スキルアップ、製品コスト計算方法、クオリティ管理などを学んだ活動について発表しました。また、研修中の課題の一つであったチテンゲ(ザンビアの伝統的な布)を用いての洋服とエプロン作りでは、完成した作品を参加者に披露しました。


マギーエプロンを入れるバッグもザンビアのチテンゲで制作。グエンさんによるクオリティチェック

 
 


研修中に作成した洋服とエプロン

今年3月に実施したワークショップ同様、今回もグエンさんを講師として招き、今まで制作したマギーエプロンのクオリティチェック、起業するためのノウハウについて説明いただき、また、グエンさんが考えているサステイナブルな今後の展望計画について熱く語っていただきました。

「ただ作るのではなく、布、糸などの材料費を記帳し管理することがまず基本。この基本ができないのであれば起業はできない。事業を継続するためにいくらで販売し、貯蓄をするかもしっかり考えてほしい。」と厳しい場面も。

今後は、すでにグエンさんがルサカ近郊で取り組んできた、ザンビアの特産品であるコットン栽培をマサイティ郡でもオーガニックコットンとして作っていき、布づくりを行いたい。そして日本で習った藍染めをザンビアで試してみたい、というビジョンを発表しました。

現地の女性たちも真剣に、耳をかたむけ、一歩一歩進み始めているこのプロジェクトを通してエンパワーメントされている自分たちの変化に気づきながら、前を向いている様子がわかります。
 

現地女性たちのプラン

村の女性たちも今後のビジョンを発表しました。


「マギーエプロンの次に、地元の小学校の制服を制作し収入創出につなげたい。そのためには、マギーエプロンを販売し、得た収入でミシンを購入したい。」


学校の制服作りを学ぶ参加者たち

「今ミシンが置いてある場所はマタニティハウス(出産待機所)なので、アトリエなどを建設し、ミシンを設置し、制作に専念できる場所を作る。」と、自主的な今後の活動計画を発表しました。

Theoryの支援への想い「Be Heard」

今回は現地の女性たちに「Theory」が一体どんなブランドなのか、またどのような思いでザンビアの支援をしているか直接伝えていただきました。
Theoryは「Be heard」という企業家精神を称える女性リーダーシップシリーズを実施しています。女性企業家、イノベーター、チェンジメーカー、ファウンダーの方たちを招き、企業家精神やエンパワーメントに関する財政的支援や継続的な対話を通して、女性が愛する仕事で成功するように支援し、その実現を目指しています。

同じ想いで、ザンビアの女性たちがスキルを身に付け、自ら収入創出を得ることで自立できるようサポートしています。

 

【Theory担当者からの声】

『女性の服を提供するブランドとして、そして社員の約8割が女性である会社として、女性支援活動に力をいれており、今回ザンビアでこのプロジェクトを立ち上げていただくことになりました。
ジョイセフさんには、女性の自立を支援したい、という当社の思いを酌んで、裁縫スキルを身につけることだけにとどまらず、女性のエンパワーメント、ビジネスのスキルなど収入創出活動全般を学ぶ研修プログラムを組み立てていただき、想いを込めた内容になっていることに大変感謝しています。
今回の視察ではコミュニティの女性たちが、お互いに仲間を思いやり、共に成長しようと懸命に研修に取り組んでいる姿が印象に残りました。
彼女たちが、あらゆる場面において、自ら選択し、そのことで成功して収入創出活動がうまくいくことを願っています。』

※売り上げがジョイセフへ寄付になるメッセージTシャツをonline shopで販売中。
「Be Heard T IMO」

ジョイセフは、PPAZ(ザンビア家族計画協会)やグエンさんをはじめ、町のテーラー(仕立て屋)、そしてTheoryのご協力により、コミュニティが共にサポートし合い、自分らしい人生を自分で切り開いていけるよう引き続きサポートしていきたいと思います。

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