ネパールの女の子支援活動レポート2019~メイクの力でさらに拡大を~

2019.12.5

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男尊女卑の考え方が根強く残るネパールでは、女性の5人に1人が家庭内での身体的暴力を経験しており、女の子しか産まなかったと夫から暴力を振るわれる女性も少なくありません。また、若い女の子たちは人身売買のリスクが高く、騙されて気づいたらインドの売春宿に売られていたということも多発している他、性に関する保守性もあり、若者たちは性や健康に関する正しい知識を身につける機会がありません。

そこでジョイセフは2016年11月から、資生堂のセルフメイクアップブランド「インテグレート」と、ネパールの女の子たちを支援するプロジェクトを行っています。

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最初はカトマンズ盆地だけで始めたプロジェクトですが、2017年度よりマクワンプール郡でも開始し、2019年度からはカブレ郡にも支援を広げました。

ピア・エデュケーターの育成

ピア・エデュケーターは、ネパールの同世代の若者たちに、包括的性教育を普及させるためのキーパーソンです。ジョイセフは2018年度までに、100名を超えるピアを育成、再研修を行ってきており、ピアによりセッションを受けた人数は8000名近くになります。

ピア育成人数 ピアによりセッションを受けた人数
2016年 37人 2184人
2017年 31人 3315人
2018年 33人 2475人
総数 101人 7974人

ピア・エデュケーターたちがセッションを行うのは、学校での実施に加え、学校に通っていない人たちも対象に、ユースセンターなどでも包括的性教育のセッションを行っています。このプロジェクトの特徴としては、包括的性教育を行う際に、同時にメイクアップのレッスンも組み込んでいることです。メイクアップのレッスンを組み込むことにより、より多くの女の子たちが、セッションに来るモチベーションを持つと同時に、例えば「自分は強い女性になりたい」「賢い女性になりたい」などのテーマに合わせたメイクを選ぶことができます。

  • メイク前
  • メイク後

包括的性教育というセンシティブなことを取り扱う授業であっても、トレーニングを受けたピア・エデュケーターたちは、どのように話したら、若者たちがリラックスして授業を受けられるかを考えており、彼らの授業はいつも笑いが絶えません。包括的性教育の中では、単に性の知識を伝えるだけではなく、例えばダンスの得意な者はダンスを披露してみんなで褒め合うなど、自己肯定感の育成も大切にしています。

さらに、ピア・エデュケーターたちは様々な方法で若者たちへのリーチを試みます。例えば道端でストリート・ドラマを実施して啓発教育を行ったり、人気のラジオ番組の中で、SRHRに関する情報を提供したり、若者の相談に乗ったりもしています。

2016年から続いてきたこのプロジェクトのコンセプトアイテムである「インテグレート ガールミーツガール ネールズ&リング」を、今年も12月1日から発売しています。

購入は資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」を通じて数量限定発売
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