国勢調査 ― 日本初の人口減、1億2711万人

2016.3.23

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2015年国勢調査の速報値が発表され、前回の国勢調査から10年経過し94万7305人(0.7%)の人口減少が判明しました。1920年の第1回目の国勢調査以来、初めての人口減となりました。

これをどのように見るかは、いろいろと意見があるとは思いますが、多くの方々は、超少子化、超高齢化が進んで、そして、ついに人口減少が始まったのかと懸念するのではないでしょうか。

今回の調査では、首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)及び愛知県、滋賀県、福岡県、沖縄県で人口は増加しました。この1都7県を除くと、軒並み人口減少となっています。東京圏の一極集中がさらに進んでいます。一方、大阪が戦後初めて減少しました。

減少率では、秋田県が5.8%、次いで福島県で5.7%となりました。それぞれ2010年比で63,158人、115,458人減少となりました。福島県は、津波や原発の関係で起こった人口減少が一番大きく影響したと思われます。東北3県(岩手、宮城、福島)の沿岸部では減少率10%を超える市町村が多数ありました。

世帯数では全国で、5,340万3,226世帯。1世帯当たりの平均人数は2.38人で、過去最低となりました。

今後の更なる分析が待たれますが、人口は数だけの問題ではないと私は考えています。人口を構成する一人ひとりの個々の質の高い生活(QOL)の視点も忘れてはならないと思っています。

(常務理事・鈴木良一、2016年3月、東京にて)