プロジェクト名 |
アフリカの妊産婦と女性の命を守る ~持続可能なコミュニティ主体の保健推進プログラム |
実施国 |
ザンビア |
活動の目的 |
プロジェクト地区において質の良いセクシュアルリプロダクティブヘルスへのアクセスを増加する |
実施地域 |
- コッパ―ベルト州ムポングウェ郡4地区(カサンバ、ムウィヌナ、チサパ、ルアンクニ)
- セントラル州カピリ・ンポシ郡3地区(カクル、ルワンシンバ、ンコレ)
保健サービスへのアクセスが悪く、リプロダクティブヘルスのニーズが高い地域
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対象人口 |
ムポングウェ郡 134,463人
カピリ・ンポシ郡 298,198人
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実施期間 |
2018年~2022年(5年間) |
スキーム等 |
武田薬品工業(株)グローバルCSRプログラム |
共同実施機関(現地) |
IPPFザンビア (ザンビア家族計画協会)
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背景 |
- 農村地では特に保健施設までの物理的な距離の遠さや住民の知識不足により、施設分娩や産前・産後健診といった母子保健サービスを利用しない女性が少なくありません。
- 若者は、性感染症の治療や避妊のサービスについて、保健医療従事者から怒られることや周囲に知られることを恐れ、積極的に村での保健サービスを利用することを躊躇します。
- また、各保健施設に設置されているユースフレンドリーコーナー(若者が利用しやすくするためのコーナー)はあまり利用されず、若者が正しい保健知識を得る機会は限られています。
- 避妊に対する迷信や男性の理解の低さにより家族計画が浸透していません。また、定期的な服用が必要となる経口避妊薬(ピル)や注射による避妊薬は、保健サービスへのアクセスが困難な住民にとって、飲み忘れや継続的な利用を阻害し、結果望まない妊娠をするケースも多いです。
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主な活動 |
- 母子保健推進員(SMAG)・若者ピア・エデュケーター(PE)養成
住民の中からSMAGや若者PEを選定、養成し、地域の中で妊娠や出産、セクシュアルリプロダクティブヘルスについての情報提供や啓発教育活動を行い、安全な妊娠・出産に向けて産前産後健診、施設での出産、家族計画の推進、十代の妊娠の予防などを実施します。
若者ピア・エデュケーター養成研修の様子
- 保健医療従事者の能力向上
郡保健局スタッフや保健医療従事者への指導者研修を行うことで、事業の持続発展を目指しています。モニタリング強化やサービスの質の向上を目指し、両親学級の導入、サービス環境の改善(5S)などの研修により能力強化をします。
- 行動変容のための啓発教育活動
住民の行動変容を目指したコミュニケーション戦略を作り、適切なメッセージを様々なツールで効果的に発信し、地域での啓発教育活動を推進します。
- 地区運営委員会を中心とした持続性のための連携ネットワーク強化
持続性を目指し、コミュニティリーダーや伝統的リーダーを含む地区運営委員会メンバーの事業への理解を深め、地域での連携を強化します。活動モデル地との相互視察訪問や好事例・教訓を学びあうことで、住民の主体性と能力強化を図っていきます。
SMAGや若者ピア・エデュケーター、地区運営委員会のレビュー会合
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現地からの声 |
マイケル・モヨ、カサンバ地区
Mr. Micheal Moyo, Kasamba
2019年5月にSMAGの養成研修を受けました。研修はとても有意義なもので、これまで知らなかったことをたくさん学べる機会となりました。学んだことの多くは、自分のコミュニティで起こっていることで、今回の研修で得た知識を住民に伝え、女性が、妊娠や出産中に抱えるさまざまな課題を克服するために村で啓発活動を行っています。研修中にとても印象に残っている講義は、妊娠中の危険な兆候です。多くの女性は、この危険な兆候により命を失っています。未だに私たちの村では、妊娠・出産に関する迷信や誤解を持つ人々がたくさんいるため、その結果、決断の遅れを招いています。そのようなことをなくしていくために、産前健診と施設分娩の重要性を住民に伝えています。このような研修の機会を下さった方々にとても感謝しています。
デイビー・カビンガ、ンクルマシバ村
Mr,Davy Kabinga,Nkulummashiba Zone
これまで7人の子どもを自宅で出産していた女性が村にいました。彼女は、8人目を妊娠していましたが、腹痛に足のむくみがあり、クリニックに行くことを勧めましたが夫が行くことを拒否しました。私は何度も家庭訪問し、彼女の夫にもクリニックに早めに行って診察を受けること、危険な兆候についても伝えることで、やっとクリニックの助産師に診察してもらうことができ、無事にクリニックで出産することが出来ました。出産に必要な石鹸や赤ちゃんのブランケットが不足していたため、私がサポートし、彼女の家族から大変感謝されました。
ムポングウェ郡ムイヌナ地区では、住民が主体的に出産待機所を建設
住民により建設されているマタニティハウス
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