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リプロダクティブ・ヘルスが誕生してから2021年の現在に至るまでの変遷をポイントを抜粋しながら、シリーズで紹介しています。
2000年―国連ミレニアム・サミット(Millennium Summit)、ニューヨーク
2000年9月の国連総会で開かれたミレニアム・サミットでミレニアム開発目標(MDGs)が合意され、これにより、国際社会は新しい行動の枠組を打ち出した。
その目標には、1990年代に開かれた主要な国連サミットの勧告が幅広く網羅されている。
MDGsは野心的な新グローバル開発計画の基本であり、絶対的貧困の中で暮らす人々を2015年までに半減させるという大きな目標を持っている。
MDGsは次の8つの目標を掲げている。
- 極度の貧困と飢餓の撲滅
- 初等教育の完全普及
- ジェンダーの平等、女性のエンパワーメントの達成
- 子どもの死亡率削減
- 妊産婦の健康の改善
- HIV/AIDS、マラリア、その他の疾病の蔓延防止
- 持続可能な環境の確保
- 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
すべての目標を達成する上で、誰もがセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスを得られるようにすることは必須要因であるが、MDGsの中では明記されていないため、政府が簡単にこの問題を見落としてしまうのではないかとの懸念がある(補注:2007年に、ターゲット5.Bとして「2015年までにリプロダクティブ・ヘルスに対する普遍的アクセスを実現する」という文言が加えられた)。
- Author
JOICFP
ジョイセフは、すべての人びとが、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利:SRH/R)をはじめ、自らの健康を享受し、尊厳と平等のもとに自己実現できる世界をめざします