ガーナ共和国ってどんなところ?

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基本情報

国名 ガーナ共和国
Republic of Ghana
面積 2238,537平方キロメートル(日本の約3分の2)
人口 約3,283万人(2021年:世界銀行)
首都 アクラ(Accra)
民族 アカン、ガ、エベ、ダゴンバ、マンプルシ ほか
言語 英語(公用語)、各民族語
宗教 国民の約70%がキリスト教徒、イスラム教約17%、その他伝統的宗教 など

※外務省のページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ghana/data.html, 2024.7.23参照)

妊産婦死亡率 *1 263 (2020, Trends in maternal mortality)
18歳までに結婚する人の割合 16%(世界人口白書2024)
平均寿命 64歳(2021年:世界銀行)

*1 https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/366225/9789240068759-eng.pdf?sequence=1

妊産婦(にんさんぷ)死亡率:妊産婦が妊娠中もしくは出産してから42日以内に、それに関連することで亡くなる割合(対10万出生)

ガーナ共和国ってどんなところ?

1. ヴォルタ湖 (Lake Volta)

ガーナの南西部、おとなりにあるトーゴ共和国との国境近くに、ヴォルタ湖(Lake Volta)があります。これは人間が造った湖(人造湖)で、人造湖としては世界で面積が一番大きいものだそうです。ヴォルタ湖は、川の流れを止(と)めてダムを造った結果に形成されたものです。このダムは主に電力発電や水上移動にも用いられています。ジョイセフが活動しているアッパーマニャクロボ郡もこの湖の近くにあります。

2. 宇宙産業でつながった日本との縁がある

2017年、ガーナでは初の人工衛星「GhanaSat-1」の打ち上げに成功しています。この衛星はガーナのコフォリドゥアという都市にある、オールネーションズ大学の学生によって開発されました。実はこのプロジェクト、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)のサポートを受けて進められていたものです。これが発端(ほったん)となって、現在ガーナ国内では民間宇宙機関がつくられるなど、宇宙産業が注目されています。

3. 派遣している女性の国連平和維持要員(peacekeepers)が多い

ガーナはアフリカの各国の中でも、女性の国連平和維持(へいわいじ)要員 (Peacekeepers)を多く派遣(はけん)している国として知られています。Peacekeepersは主に紛争(ふんそう)地域などで治安維持(ちあんいじ:まちの安全を守ること)の任務に従事しています。Peacekeepersは、国連PKO(平和維持活動)に携わる人達のことで、国連に加盟する各国から派遣されます。サポートを受ける側である女性が男性のPeacekeepersと話をすることが難しいときには、女性のPeacekeepersは非常に重要であるとされています。
派遣する側の国でのジェンダー平等化が進むと、任務へ派遣される女性のPeacekeepersも増えるとも言われています。*2

*2
https://www.easytrackghana.com/cultural-overview-ghana-statistics-trivia.php
https://wiisglobal.org/the-importance-of-meaningful-participation-of-female-peacekeepers/
https://peacekeeping.un.org/en/african-women-frontline-of-peacekeeping

4.同じ名前の人がたくさんいる

ガーナの多くの民族の間では、子どもの名前は、その子の性別と生まれた曜日によって付けられます。女子に付ける名前には月曜日から日曜日まで1つずつ、合計7つの名前があり、男子にも同じように7つの名前がある、という感じです。各性別7つずつというのは決して多くない選択肢(せんたくし)なので、知り合うガーナ人には同じ名前の人が結構たくさんいることに気づくことがあります。ただし、これはあくまでも呼び名であり、7つの選択肢から付けられたものとは別に、両親などが付けた名前もあります。*3

*3 https://www.bbc.com/news/world-africa-37912748

今起きている問題

近年、多くの国が性教育の実施(じっし)を検討・準備している中、ガーナでも、2019年に教育省がガーナにおける学校内外の包括的(ほうかつてき)セクシュアリティ教育 (Comprehensive Sexuality Education: CSE)プログラムのために、ガーナ政府はCSEガイドラインを発表しましたが、多くの批判にさらされました。特に、LGBTQ+(レズビアンやゲイなどの性的マイノリティ)の思想を広めるものだと反発が起こり、提案されたガイドラインは撤回(てっかい)されました。

このCSEガイドラインはガーナの国や文化的な背景を考えながら作成されたものでした。ガーナでは理解がなかなか進まないLGBTQに関する内容は多くなかったとされていますが、それでも受け入れられませんでした。これに加えて、最近では、LGBTQ+の人々やコミュニティ、またLGBTQ+をサポートしている団体などを、とりしまる法律が議会を通ったというニュースがありました。さらにLGBTQ+への理解が難しい状況(じょうきょう)になってきているようです。

そのほかにも、児童婚(じどうこん)(2)や若年妊娠(じゃくねんにんしん)(3)の割合も高いと言われています。文化・慣習的な背景もあり、すぐに解決することはなかなか難しいですが、国としても国内外の団体などと協力して、こういった状況を改善できるように取り組んでいます。*4

(2)児童婚(じどうこん)…18歳(さい)になる前に結婚(けっこん)すること(3)若年妊娠(じゃくねんにんしん)…20歳(さい)になる前に妊娠すること

*4
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10373617/#CIT0031
https://www.ghanaweb.com/GhanaHomePage/NewsArchive/Sex-education-sparks-outrage-in-Ghana-BBC-s-report-784982
https://news.yahoo.com/ghana-sex-education-programme-sparks-184123521.html
https://rutgers.international/wp-content/uploads/2023/07/Sub-Saharan-Africa-Ghana-Rutgers-ICPD-interactive.pdf
https://bmcwomenshealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12905-019-0823-1
https://www.bbc.com/news/world-africa-68353437

まとめ

  • 国内に、LGBTQ+への反発があり包括的性教育が進まない
  • 児童婚、10代での妊娠の割合が高い

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