活動する分野

妊産婦の命と健康を守る活動

①妊婦健診の受診、②医療施設での分娩、③産後ケアの受診、④安全な妊娠間隔の確保を促進するため、医療施設の整備、医療従事者の能力強化、地域住民への啓発と医療施設への紹介を行っています。

避妊および安全な中絶ケアへのアクセス向上

地域保健ボランティアを養成し、彼らを通して、避妊や中絶にまつわるタブーや誤った通説、誤解を払拭し、正しい知識を普及させるための啓発を進めます。また、コンドームや低容量ピル、自分で注射できる避妊薬等の配付、医療施設への紹介を行っています。

HIV/ エイズやHPV(ヒトパピローマウィルス)など性感染症の予防と対策

地域保健ボランティアを養成し、彼らを通して、性感染症に関する正しい知識を普及させるための啓発、コンドームの配付、医療施設への紹介を行っています。

子宮頸がんの予防と早期の発見/治療

子宮頸がん検診と前がん病変の治療のための医療従事者の研修、子宮頸がんを引き起こすHPV(ヒトパピローマウィルス)のワクチン接種やがんの早期発見の重要性に関する啓発、医療施設への紹介、がんが見つかった際の専門病院との連携の円滑化などを行っています。

ジェンダーに基づく暴力の予防と対策

地域住民、医療従事者や警察、教師、地域のリーダーに対するジェンダーに基づく暴力(GBV)に関する啓発、被害者(サバイバー)のケアやシェルターを提供する施設の整備、パラリーガル(法律事務員)の養成などを行っています。児童婚もGBVの一形態として取り上げています。

児童婚や若年妊娠を減らす取り組み

若者ピア・アクティビスト*と、教師や地域のリーダーなどから成る大人サポーターを養成しています。彼らを通して、思春期保健やSRHRにまつわるタブーや誤った通説、誤解を払拭し、正しい知識を若者と大人に普及させるための啓発を進めます。また、地域の社会文化的規範と若者の健康、地域の未来について地域住民たちが話し合う「コミュニティダイアローグ」、コンドームや低容量ピル、自分で注射できる避妊薬等の若者への配付、医療施設への紹介などを行っています。
*ピア・アクティビスト:SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利)を学び、自ら行動し、同世代に正しい知識を伝えていく若いアクティビスト。

包括的性教育の推進

包括的性教育(CSE)とは、身体や生殖に関する知識のみならず、ジェンダー平等や人間関係、性の多様性など、人権を基盤に性について体系的に学び、健康で自分らしく生きるのに必要な知識やスキルを身につけるための教育プログラムです。ユネスコが発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」が、包括的性教育の国際的なガイドラインになっています。
ジョイセフは、学校教育への包括的性教育(CSE)導入に向けた、議員や関係省庁に対する提言活動(アドボカシー)、CSEに対する社会の理解の醸成、CSE実施のための教師の能力強化、大人サポーターの養成などを行っています。

SRHRの認知を向上させる取り組み(国内)

ジョイセフのウェブサイトやSNS、イベント、メディアでの発信、勉強会の開催、学校や企業での講座などを行っています。

SRHR推進とジェンダー格差是正のためのアドボカシー

国内外の志を同じくする団体と連携し、G7や国連などの国際会議の首脳宣言などにSRHRやジェンダー平等を入れ込んだり、シャドーレポート*の提出により現状の課題を国際社会に示し、国際世論に働きかけたり、国内世論の喚起のため、議員や関係省庁、広く市民社会を対象とした勉強会を開催したり、若者の声を議員や政府に届ける支援を行ったりしています。
*シャドーレポート:NGOが作成して国連に提出する報告書。政府による定期報告は政府見解に基づいているのに対し、シャドー(影の)レポートは、当該国の人権状況をより多面的に捉えた情報を提供しようとするもの。国連で有益な情報源として認められている。

ジョイセフはこれらの分野で、草の根の活動に加えて、国際協力機構(JICA)の事業の実施や専門家の派遣を通して、低中所得国政府の政策文書策定支援や政府職員の能力強化も行っています。