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日本とアフガニスタンの現場から。多くの人の手で送り出される思い出のランドセルギフト

2023.8.14

パートナーシップグループ 栗林桃乃

思い出のランドセルギフトの担当になって1年。2022年度は1万2894個のランドセルを贈ることができました。活動に関わる、寄付をする人、ランドセルを管理し運ぶ人といった様々な方たちとメールや電話でやりとりをしていると、一つひとつのランドセルが、たくさんの人の手と思いによってアフガニスタンの子どもたちに届けられていることを実感します。

嬉しいのと同時に「たくさんの人の思いとランドセルを預かって、アフガニスタンの女の子たちに就学の機会を届けているんだ」という身の引き締まる気持ちです。

ランドセルは、協力企業・団体や学校の皆さんの協力で回収、あるいは各家庭から寄贈され、倉庫に運ばれます。倉庫ではギフトとして最適な状態か検品する人がいます。そして、横浜港から約1カ月かけてパキスタンまで運んでくれる船会社があり、海の向こうではパキスタンの人たちがアフガニスタンまで輸送するためのトラックを用意し、船の到着を待ってくれています。

アフガニスタンでは連携NGOのスタッフ、地域の教育局が配付する小学校を選び、ランドセルに学用品を均等に詰め直す作業が行われました。

秋には、これまで支援できなかった地域にも届けることができました。整備されていない道を小さな四駆のトラックで6時間〜7時間かけてランドセルを学校に運びました。

1つのランドセルに年齢や国籍を越えてこんなにもたくさんの人が関わっていて、たくさんの人が応援している。このような応援で、アフガニスタンに、女の子も平等に学校に行くことが当たり前になる日が来るように、活動を続けます。

こうした中で、日々「自分のランドセルが誰かの役に立ちますように」と綴られたお手紙がジョイセフにたくさん届いたり、「自分の家から送ったランドセルがアフガニスタンに届いたことをSNSで知って、電車の中だったが涙を流して喜んだ」「オンライン報告会で、ランドセルがただのギフトでなくもっと多くの役割を果たしていることを知り、感動した」といったコメントを寄せてくれたりする方がいます。

アフガニスタンの子どもたちの笑顔、日本の人々のそんなあたたかい思いを届ける架け橋として仕事ができている私は、とても幸せです。

Author

栗林桃乃
国内外のジェンダーの課題に興味を持ち、大学時代〜現在ジョイセフフレンズとしてジョイセフの支援をしている。いつかジョイセフで活動をと志し、2022年にジョイセフに入職。前職はホテリエ。接客で身につけた対人スキルと2年ほど広報・企画として働いた経験を活かし現在はジョイセフで活動中。国内支援者連携窓口、思い出のランドセルギフト事業統括。日本の若者を性に関する悩みや課題から解放したい思いでI LADY. の活動もサポート。性にとらわれない生き方を実践したい。パートナーとコーギー犬との3人家族。趣味はパートナーと走るロードバイク。