ミャンマー・エヤワディ地域、エインメおよびワケマタウンシップでは現在、多くの母子保健推進員が妊産婦や母子の支援活動を行っています。今回は、そのうちの8名にインタビューしました。
母子保健推進員とは、安心して妊娠、出産、育児ができるよう、身近な相談者として地域に暮らす妊産婦や母子を支援するボランティアのことです。
新型コロナウイルスの感染拡大と軍事クーデターなど現在も厳しい状況が続くミャンマー・エヤワディ地域、エインメおよびワケマタウンシップで、母子の命と健康を守りたいという強い思いを胸に活動を続ける彼女らの生の声をお聞きください。
ミャンマーで母子保健推進員の活動が始まったのは、2006年のことです。もともと日本で実施していた制度を参考に、日本の政府開発援助(ODA)の資金によって、ミャンマーに導入するために技術支援をしたのです。2010年には公的保健ボランティアとして、ミャンマー保健省の承認を得ています。
現在は、MSD株式会社のグローバルNGO支援プログラム「MSD for Mothers」の資金協力を受けて、「家族計画・妊産婦保健サービス利用促進プロジェクト」を実施しています。2020年3月には、3659人の母子保健推進員を養成しました。
その後、新型コロナウイルスへの感染拡大や軍事クーデターの影響で、プロジェクトを中断せざるを得ない時期がありました。しかし、そのような状況でも、多くの母子保健推進員が、妊産婦への支援活動を継続しています。2022年10月には母子保健推進員3441人を対象に研修を行いました。
その時の様子は、こちらの記事からご覧いただけます。
- Author
山口 悦子
2004年にジョイセフ入職後、一貫してアジアとアフリカでSRHRを推進する国際協力プロジェクトに従事している。特にHIV/エイズ、妊産婦保健、男性参加、若者のエンパワーメントといった分野で、コミュニティを中心とした仕組みづくりに携わる。JICAのHIV/エイズ専門家としてガーナで5年の経験、JICAインドネシア事務所の保健分野の企画調査員経験を持つ。第二の故郷はガーナ。趣味は犬(ガーナ生まれ)とテニス。