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「ホワイトリボン ピンバッジ」から「ホワイトリボン ブートニエール」へ、 新しいチャリティアイテムが誕生。

2021.7.11

ホワイトリボンとは、女性がより健康に、自分らしく生きることを支援する運動のシンボルです。ジョイセフはホワイトリボンの日本における公式なパートナーとして、世界155カ国の人々と共にホワイトリボンアライアンス「WRA」に加盟。国境を越えて手を結び合い、すべての女性がより幸せな人生を選択できる世界を目指して活動しています。
 
2021年夏、ジョイセフのアイコンとして親しまれてきた「ホワイトリボン ピンバッジ」が素材も新たにリニューアル。ボタンホールに挿す飾り花=ブートニエールをイメージした「ホワイトリボン ブートニエール」へ生まれ変わりました。
 
一人ひとりの胸もとに挿した花が、希望の白いリボンで結ばれ、大きな花束になっていく。私たちの願いをこめた「ホワイトリボン ブートニエール」開発秘話を紹介します。
 

ジョイセフ
ホワイトリボン ブートニエール
開発担当 山本あつし

 
私にとって、このピンバッジのリニューアルには明確なきっかけがありました。

2019年の11月、ジョイセフフレンズ(毎月継続支援者)の交流会でのこと。黒いスーツの胸元に、ホワイトリボン ピンバッジを付けた男性の参加者が自己紹介をしました。
「自分にできることをもっとしていきたい。社内でも、ホワイトリボン ピンバッジの着用を広めていきたい」
熱く語るその言葉を聞いた時、ジョイセフスタッフである私の服にバッジは付いておらず、とても恥ずかしい思いをしました。同時に「そろそろバッジの在庫がなくなる」と、チャリティショップの担当者が言っていたことを思い出したのです。

私は強い使命感にかられました。「こうやって積極的にホワイトリボンを広めてくれている支援者の皆さんのためにも、もっと良いホワイトリボン ピンバッジを作りたい」

それまでのホワイトリボン ピンバッジは、他の組織や団体がリボン運動のシンボルとして作っているものと似たり寄ったり。私がジョイセフに採用されてから10年以上のあいだ、それほど目立たないチャリティアイテムでした。

今のピンバッジに不満があるわけではない。でも、このバッジは私自身の想いの表現でもある。それを付けてもらうのだから、できることなら、よりいっそう身近に思ってもらえるアイテムにしたい。こうしてホワイトリボン ピンバッジをリニューアルするプロジェクトが始まりました。

旧ホワイトリボン ピンバッジを付けている私の写真(2010年)

まず着目したのは「質感」です。
それまでバッジに使われていた金属素材には、少し「冷たさ」を感じていました。ホワイトリボンの「女性の健康が、世界を変える」というコンセプトを考えた時、この部分をもっと良いものにできるのではないかと考えました。

たとえば柔らかさであったり、触れたくなるような、自然の温もりのようなもの。そんな印象を持つ素材でピンバッジを作ったら、もっと大事にしてもらえるのではないか。

「樹脂 質感」この検索ワードで出会ったのが、三井化学のそざいの魅力ラボ/MOLpによる海水ミネラルから作られた新素材「NAGORI」
新しく生まれ変わったピンバッジ「ホワイトリボン ブートニエール」の素材です。

商品開発の経験がない私は、まずこの想いを伝えて相談に乗ってもらいたいと考え、MOLpの問い合わせフォームからメッセージを送りました。2020年1月末のことです。MOLpの皆さんが、わざわざ話を聞くためにジョイセフに足を運んでくれたのがとてもうれしく、大きな励みになりました。

そしてMOLpの皆さんと、ホワイトリボン ピンバッジのリニューアルに取り組み始めて1年半。手に取る人たちに大事にしてもらえるような、付けることにもっと誇りを持てるようなピンバッジを目指して、試行錯誤が続きました。

ピンバッジのサイズやホワイトリボンの形状では、触れた時に指との接触面が小さくなり、「NAGORI」の特徴である陶器のような質感が伝わりづらくなる恐れがあったため、通常のプラスチック(樹脂)とは異なる上質な見た目に仕上げるべく、樹脂のカラーデザインを提案しているオーケー化成 Original Kolor Designチームに相談。同じものが二つとない、自然が作り出した波のように繊細なマーブル模様を施すことで、素材の質感を演出しました。

以前から指摘を受けていた、ホワイトリボンが着用時に回転してしまう点については、成形を担当してくれたボタンメーカー・株式会社アイリスからアイデアが。滑り止めのシリコーンゴムをはさむことで改善することができました。

ジョイセフが勇気をふるって踏み出したオリジナル商品の開発。三井化学をはじめ、多くの企業の皆さんの技術やアイデアが注がれ、まったく新しいピンバッジが完成しました。

いま、私は企画者の一人として、自信を持って、皆さんにこの「ホワイトリボン ブートニエール」をお勧めできます。
 
次のジョイセフフレンズ交流会で自己紹介する時は、
「胸に付けたホワイトリボン ブートニエールを広めたい」
そう熱く語りたいと思っています。

ショップでホワイトリボンブートニエールを見る



 

ホワイトリボン ブートニエールとは

ブートニエールとは「ボタンホールに挿す飾り花」を意味します。
ホワイトリボンが願う、すべての女性がより健康に、自分らしく生きられる世界へ。
希望を灯す白いブートニエールを、あなたの胸もとに結んでください。
このアイテムの売上の一部は、世界中の女性を支援する活動に寄附されます。

女性の健康が、世界を変える。
その想いを、この特別な飾り花に込めて。

価格:550円
※100円がジョイセフのホワイトリボン運動に寄付されます。

素材:NAGORI
製作協力:MOLp
調色/協力:オーケー化成株式会社
成型・組立:株式会社アイリス
 

ホワイトリボンとは?
ホワイトリボンとは、世界中の女性がより健康に、自分らしく生きることを支援する運動のシンボルです。妊産婦死亡のない世界の実現を目指して、全ての女性が自分らしい生き方を自ら選択できるよう国を越えて手を結び、活動を広げています。
素材「NAGORI」のご紹介
海水のミネラルから生まれ、陶器のような温冷感と重量感をもった、新しい質感の素材です。ホワイトマーブルの色調は1つとして同じものはなく、「多様性」と「傷や汚れも味として長く楽しんでほしい」という想いが込められています。2018年度グッドデザイン賞受賞、「グッドデザイン・ベスト100」に選出。

ホワイトリボン ブートニエール 開発者インタビュー

2021年7月14日 表参道で開催された三井化学株式会社 MOLp 主催の素材の展示会「MOLpCafé2021」の会場内にて、ホワイトリボン ブートニエールの企画・開発の中心を担ってくださった三井化学株式会社 MOLp 近藤 淳さんに、ホワイトリボン ブートニエールの素材とそのストーリーに関してお話を伺いました。


 
MOLpのWEBサイトでも、ホワイトリボンブートニエールをご紹介いただきました。
MOLp WEBページへ
 


 
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Author

山本 あつし
ジョイセフ デザイン戦略室 チーフクリエイティブオフィサー。ジョイセフのWEBサイトの管理や更新を行っている。ザンビアのプロジェクトではマタニティハウスのペインティングワークショップのサポートを担当。