地域展開型リプロダクティブ・ヘルス・プロジェクト
通称:Healthy Mother Project

すべてのプロジェクトミャンマー母子保健プライマリヘルスケア / 地域保健強化ヘルスプロモーション施設改善・資機材供与3.すべての人に健康と福祉を17.パートナーシップで目標を達成しよう

プロジェクト名 地域展開型リプロダクティブ・ヘルス・プロジェクト
(通称Healthy Mother Project)
実施国 ミャンマー
活動の目的 地域住民による主体的な保健活動の推進、地域住民による質の高いリプロダクティブ・ヘルス・サービスの利用の増加、地域での安全な妊娠・出産の確保などを目指します。またプロジェクトの成果や経験がミャンマー国での政策やプログラムづくりに貢献することも期待されています。
実施地域 北シャン州チャウメー・タウンシップおよびナウンチョー・タウンシップ
対象人口 チャウメー・タウンシップおよびナウンチョー・タウンシップの住民約27.5万人(プロジェクト開始時点)
実施期間 2005(平成16)年2月~2010(平成21)年1月
スキーム等 国際協力機構(JICA)民間提案型技術協力プロジェクト(PROTECO)
共同実施機関(現地) ミャンマー保健省保健局
主な活動

1.リプロダクティブ・ヘルス・サービスの質の向上
地域でより質の高いRHサービスを提供できるよう、助産技能をはじめとする多数の研修を行いました。また助産師が地域の母子保健活動のチームワークの核となっていけるようリーダーシップ能力を強化しました。また基礎的医療機材供与と保健施設の改修を行いました。

2.住民の意識と知識の向上
住民(特に妊産婦)が産前産後健診や、技能を持つ助産師の立ち会いのもとで出産することの重要性を認識できるよう、助産師による健康教育を強化し効果的な教材を制作しました。

助産師が妊産婦などに対し健康教育セッションを行い、安全な妊娠と出産を確保します。

助産師が妊産婦などに対し健康教育セッションを行い、安全な妊娠と出産を確保します。

地域で入手できる教材として、手袋を使った指人形を活用した健康教育を促進しました。

地域で入手できる教材として、手袋を使った指人形を活用した健康教育を促進しました。

3.住民とRHサービス(助産師)をつなげる
日本の制度を手本に、妊産婦とRHサービスの“かけ橋”となる「母子保健推進員」と呼ばれる女性ボランティアを30世帯に1人養成し、地域の妊産婦および5歳未満の子どもが必要な母子保健サービスを受けられるよう、助産師と妊産婦のつながりを強化しました。また地域での母子保健活動が持続するよう、リーダーを含む地域住民が、母子保健の重要性を認識して必要なサポートを提供するよう地域支援の仕組みを強化しました。

地域リーダーと助産師が協力して、地域の保健分野の課題や、今後の保健活動の計画づくりを行いました。

地域リーダーと助産師が協力して、地域の保健分野の課題や、今後の保健活動の計画づくりを行いました。

4.地域展開型リプロダクティブ・ヘルスのモデルアプローチ
5年間のプロジェクト地区での活動とその成果を、地域展開型リプロダクティブ・ヘルスのモデルアプローチ(具体的には「実施ガイド」)として取りまとめました。

現地からの声 母子保健推進員マ・マ・エーさん(チャウメー・ナーピン村)の話

「私は母子保健推進員になってから、女性たちに、産前健診を受けたり技能を持つ助産師に出産に立ち会ってもらうこと、妊娠中も色々なものを食べること、子どもへの予防接種などを勧めてきました。助産師が予防接種などで村に来た時はいつも手伝います。以前、10回目の妊娠をしていた女性が7か月目に出血があった時、研修で「危険兆候」と習っていたので、すぐ助産師を呼び、病院への搬送に付き添いました。手術は成功して母子ともに無事でした!」