女性の自立と健康プロジェクト

すべてのプロジェクトザンビア母子保健ジェンダー / 女性のエンパワメントプライマリヘルスケア / 地域保健強化3.すべての人に健康と福祉を17.パートナーシップで目標を達成しよう

プロジェクト名 女性の自立と健康プロジェクト
足踏みミシンによる女性のエンパワーメント
実施国 ザンビア
活動の目的 足踏みミシンの使い方、型紙を使って布の裁断、ミシンで布を縫うことなどを学び、ジョイセフエプロン(月経や妊娠の仕組み、家族計画などが視覚的に説明できる啓発教材)を制作し収入創出を目指すことで女性の自立を促す
実施地域 コッパーベルト州マサイティ郡の2つの地区(人口約14,000人)
対象人口 対象地区の女性
実施期間 2017年9月~2018年9月
スキーム等 寄付等(株式会社リンク・セオリー・ジャパン)
共同実施機関(現地) PPAZ
主な活動
  1. 裁縫技術研修(足踏みミシンの使い方、裁縫技術、など)
    本プロジェクトでは、コッパーベルト州マサイティ郡の2つの地区(人口約14,000人)の女性を対象に、足踏みミシンの使い方、型紙を使って布の裁断、ミシンで布を縫うことなどを学び、ジョイセフエプロン(月経や妊娠の仕組み、家族計画などが視覚的に説明できる啓発教材)を制作し収入創出を目指すことで女性の自立を支援しています。

    セオリージャパンの支援で購入したミシン

    セオリージャパンの支援で購入したミシン

  2. 洋服・ジョイセフエプロン制作
    30セットのジョイセフエプロンを制作し、洋裁経験のある母子保健推進員(SMAG)たちが、女性起業家であるグエンさんの作業場に研修に行き、裁縫スキルアップ、製品コスト計算方法、クオリティ管理などを学び、ワークショップでその活動を発表しました。また、研修中の課題の一つであったチテンゲ(ザンビアの伝統的な布)を用いての洋服とエプロン作りでは、完成した作品を参加者に披露しました。

    ジョイセフエプロンを入れるバッグもザンビアのチテンゲで制作。グエンさんによるクオリティチェック

    ジョイセフエプロンを入れるバッグもザンビアのチテンゲで制作。グエンさんによるクオリティチェック

    研修中に作成した洋服とエプロン

    研修中に作成した洋服とエプロン

  3. 製品コスト計算方法、クオリティ管理など、起業方法基礎知識
    グエンさんを講師として招き、今まで制作したジョイセフエプロンのクオリティチェック、起業するためのノウハウについて説明いただき、また、グエンさんが考えているサステイナブルな今後の展望計画について熱く語っていただきました。今後は、すでにグエンさんがルサカ近郊で取り組んでいる、ザンビアの特産品であるコットン栽培をマサイティ郡でもオーガニックコットンとして作っていき、布づくりを行いたい。そして日本で習った藍染めをザンビアで試してみたい、というビジョンを発表しました。
    グエンさんは自身の活動においても女性を対象とした裁縫研修等を実施し、女性の自立を支援しています。研修では、女性が経済的に自立することの意義を女性たちへ伝えてくれました。

    「ただ作るのではなく、布、糸などの材料費を記帳し管理することがまず基本。この基本ができないのであれば起業はできない。事業を継続するためにいくらで販売し、貯蓄をするかもしっかり考えてほしい。」と厳しい場面も。

    「ただ作るのではなく、布、糸などの材料費を記帳し管理することがまず基本。この基本ができないのであれば起業はできない。事業を継続するためにいくらで販売し、貯蓄をするかもしっかり考えてほしい。」と厳しい場面も。

    現地の女性たちも真剣に、耳をかたむけ、一歩一歩進み始めているこのプロジェクトを通してエンパワメントされている自分たちの変化に気づきながら、今後のビジョンを発表しました。「今ミシンが置いてある場所はマタニティハウス(出産待機所)なので、アトリエなどを建設し、ミシンを設置し、制作に専念できる場所を作る。」と、自主的な今後の活動計画を発表しました。

    「ジョイセフエプロンの次に、地元の小学校の制服を制作し収入創出につなげたい。そのためには、ジョイセフエプロンを販売し、得た収入でミシンを購入したい。」

    「ジョイセフエプロンの次に、地元の小学校の制服を制作し収入創出につなげたい。そのためには、ジョイセフエプロンを販売し、得た収入でミシンを購入したい。」

    学校の制服作りを学ぶ参加者たち

    学校の制服作りを学ぶ参加者たち

Theoryの支援への想い「Be Heard」


今回は現地の女性たちに「Theory」が一体どんなブランドなのか、またどのような思いでザンビアの支援をしているか直接伝えていただきました。
Theoryは「Be heard」という企業家精神を称える女性リーダーシップ講座を実施しています。女性企業家、イノベーター、チェンジメーカー、ファウンダーの方たちを招き、企業家精神やエンパワーメントに関する財政的支援や継続的な対話を通して、女性が愛する仕事で成功するように支援し、その実現を目指しています。

【現地を取材したTheory(セオリー)担当者からの声】

『女性の服を提供するブランドとして、そして社員の約8割が女性である会社として、女性支援活動に力をいれており、今回ザンビアでこのプロジェクトを立ち上げていただくことになりました。
ジョイセフさんには、女性の自立を支援したい、という当社の思いを酌んで、裁縫スキルを身につけることだけにとどまらず、女性のエンパワーメント、ビジネスのスキルなど収入創出活動全般を学ぶ研修プログラムを組み立てていただき、想いを込めた内容になっていることに大変感謝しています。コミュニティの女性たちが、お互いに仲間を思いやり、共に成長しようと懸命に研修に取り組んでいる姿が印象に残りました。
彼女たちが、あらゆる場面において、自ら選択し、そのことで成功して収入創出活動がうまくいくことを願っています。』