緊急復興支援

地震や津波、豪雨などの大規模な災害が発生した際、弱い立場に置かれ支援のニーズが見落とされがちな女性と母子を対象に、被災地域の開業助産師や母子支援団体と連携し、支援活動に取り組んでいます。

創設以来、海外で数多くの支援活動を行ってきたジョイセフでしたが、東日本大震災に際してはこれまで支援活動を実施してきたたくさんの国から支援の申し出を受けました。

50年以上にわたり女性の命と健康を見守り続けているジョイセフだからこそ、できる支援がある。私たちはそう信じて、活動を続けています。

大規模災害が発生した際、社会的に弱い立場に置かれた女性や子どもは、災害の影響をより大きく受けます。災害をきっかけに、女性や子どもに対する差別や暴力が増えることもあります。さらに、男女で異なる支援のニーズは見落とされがちで、女性や母子が必要とする支援物資やサービスが届かないこともしばしばです。その一方で、小さな子どもを抱えた母親は周囲への気遣いから避難施設の利用を控える傾向があり、より困難な状況に置かれることも少なくありません。

ジョイセフは2011年の東日本大震災をきっかけに、こうした現状を踏まえて日本国内の被災地への支援活動を開始しました。

現地の女性を見守り続けるために、災害発生地の支援者と連携する

東日本大震災では、災害発生直後より、日本国内および世界各地から寄附や支援物資などの温かいご協力をいただき、緊急支援物資の提供、義援金「ケショ」による妊産婦への支援、助産師による妊産婦ケアの提供、産婦人科医による家族計画サービスの提供、保健施設の機材供与、妊産婦や女性のための憩いの場所の設営と運営など、被災地の妊産婦や女性と新生児を対象とする支援を行いました。

大災害の発生時には、物資やサービスの支援だけでなく、被災者の精神的なケアも含めて、中・長期的に物心両面の支援が必要となります。被災地の復興にも長い年月がかかります。だからこそ、ジョイセフは、普段から被災地の妊産婦と女性に寄り添って活動している現地の助産師、産婦人科医師をはじめ保健医療の専門家、母子や子ども支援に関わる現地の支援団体などとの連携を重視して活動しています。

支援の終了は、現地の女性が活躍し始める時

女性や母子は支援の対象であると同時に、支援活動の担い手でもあります。防災施策や被災者支援における意思決定はもちろんのこと、避難所の運営や復興まちづくりにも、女性の参画と能力の発揮は欠かせません。

そのためジョイセフは、災害時には被災地の母子や子育て支援NPOやママグループなどとも連携して支援活動に取り組んでいます。

ただし、これら息の長い活動は、ジョイセフだけでは為し得ません。個人や企業・団体のみなさまの“被災地の女性と母子の健康を守りたい”という思いが後押ししてくれるからこそ、私たちも支援活動を続けられるのです。

これからも被災地に支援を届ける橋渡し役として、被災地での活動に取り組んでまいります。

ジョイセフは、地震や津波、豪雨など大規模な災害が発生した時に、弱い立場に置かれ支援のニーズが見落とされがちな女性と母子を対象に、国内外で支援活動に取り組んでいます。
被災した女性・母子へのジョイセフの支援活動をご報告します。

国内での支援活動

ジョイセフは、2018年7月に発生した西日本豪雨により大きな被害を受けた岡山県、広島県、愛媛県の被災地において、女性と母子を対象に支援活動を行っています。
3県の助産師会や子育て支援NPOと連携し、主に以下の活動を実施しています。

  • 被災した女性・母子が必要とする物資支援
  • 助産師による産前産後ケア、カウンセリングの支援
  • 母子が集まり安らげる場づくりの支援
  • 被災地のママを元気にするイベントの開催
  • I LADY.ピアアクティビスト養成研修の開催
  • 被災地のママの心のケア支援プログラム

また、今後の防災・減災へ向けた取り組みとして、以下の準備を進めています。

これまでの日本国内でのジョイセフの被災地支援活動

これまでの海外での支援活動