ザンビア短信5
2023.5.5
- 活動の現場から
昨日から始まった指導者研修(TOT ー Training of Trainersと言います)では、女性のための全国法律扶助クリニックのラザラスさんが、「人権とは」「人権がどうジェンダーに基づく暴力と関係あるのか説明してください」「ジェンダーとは何か」など、ザンビアの事例を交えながら、参加者とインタラクティブに議論を盛り上げます。
普段仕事でジェンダーや暴力に関わっている保健省やNGO、保健ボランティアの参加者も、改めて「人権」「ジェンダー」を確認することで、普段とは違う角度からGBVを考える機会になります。
4日間の指導者研修では、さまざまなセクターからの講義の後、保健ボランティア、警察、教師などに対する2日間のGBV対策プログラムを完成させ、今後、プロジェクトの中でこうした人たちに対する研修を実行できるようにします。
「ジェンダーに対する暴力はジェンダー規範や信念、慣習と強く結びついているけけど、ジェンダー役割は変えることができる。僕は村で育ったんだけど・・・」とラザラスさんが語りかけます。
実は司法関係者を巻き込みながらプロジェクトを行うのは、ジョセフにとっても初めての経験。現地で様々な関係者と話して、プロジェクトに協力してくれる人たちを増やしつつ、支援体制をより強固なものにするために頑張っています。
それにしても、現地に行ってから研修内容が変わることもしばしば。開発協力の現場では、柔軟な対応力が求められます!
- 斎藤文栄
- 公益財団法人ジョイセフ アドボカシー・マネージャー。国連女性機関日本事務所、国連人口基金ネパール事務所、その前は、政府機関、国内外のNGOや大学などの様々なセクターでジェンダーに関する課題に取り組んできた。国会議員政策秘書として配偶者に対する暴力防止法等の立法に関わった。