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【活動ブログ】アフガニスタン出身の高校生との出会い

2025.4.22

  • ジョイセフのオフィスから
  • 思い出のランドセルギフト

ジョイセフに入り、思い出のランドセルギフト事業を担当して1カ月の佐藤です。
先日、アフガニスタンでの活動について話がしたいとジョイセフに1通のメールが届き、とても素敵なご縁がありました。

彼女の名前はLaili Hashimiさん。アフガニスタン北部出身の17歳です。現在長野にあるインターナショナルスクールに通う高校生です。

彼女は日本の子どもたち、大人たちにぜひ知って欲しいことがあると訴えます。
それはポジティブな面もネガティブな面も併せ持つアフガニスタンの現実です。

政変後報道されたのはタリバン政権による女性の教育制限、就労禁止、服装規定の強化など、抑圧的政策に苦しむ女性たちの悲しい現実でした。実際、彼女の元クラスメイトも学びを諦めざるを得ず、今では買い物に出るくらいしか外に出る機会がない暮らしを送っているそうです。しかし、それだけがアフガニスタンの全てではないと彼女は訴えます。アフガニスタンには豊かな自然や文化、豊かな伝統、地域に根付いた暮らしがあります。
報道機関は戦争や大きな事件ばかりに目が向きがちで、解決していないアフガニスタンの問題や現状が十分に取り上げられない今、彼女はアフガニスタン出身の女性として何が出来るか模索しています。

子どもたちへの教育が未来につながる
彼女がまず始めたのは、彼女が通うインターナショナルスクールの近くにある小学校で日本の子どもたちにアフガニスタンに関する授業を行うことでした。好奇心旺盛な子どもたちにアフガニスタンという遠い国に住む人々や起こっている問題を知ってもらうことがアフガニスタンの未来を変えると彼女は信じています。

思い出のランドセルギフトも、アフガニスタンの子どもたちの教育が人々のより良い生活や暮らしにつながるという考え方のもと20年間続いている活動です。ジョイセフでは活動20周年を記念して、ランドセルが手元になくても支援できる「青空募金」を募っています。20年間で約30万個のランドセルをアフガニスタンに送ってきましたが、20年経っても彼らの学びの場所の多くは青空教室です。
「青空募金」は、ホワイトボードやその他必要な学用品など、青空教室の先生が切望する備品の購入資金として活用させていただきます。皆様の温かいご支援をよろしくお願いします。
寄附はこちら

アフガニスタン出身のLailiさんとのコラボレーションの可能性
彼女はタリバンによる制圧後、国際線最後の便でなんとか国外に避難し、非常に高い倍率を潜り抜け、日本のインターナショナルスクールでの充実した学びの環境を手に入れました。母国愛に溢れ、志も高い彼女が今日本で学んでいること、その彼女に私たちジョイセフが出会えたこと全てが奇跡の連続であり、彼女が多くのチャンスを見事に掴んだ結果です。彼女同様、日本から贈られた一つのランドセルが一人の子どもの学びを、その子の未来を変えるチャンスになることを心から信じて私たちは活動しています。
彼女の意識の高さ、情熱に私はとても高校生と話しているとは思えないほどの感動を覚えました。子どもを持つ母親として自分の子どもたちを毎日学校に送り出せる幸せ、彼らが自分の夢に向かって日々学べる有り難さを彼女を通して改めて考えさせられました。

アフガニスタンの人々や暮らしをより多くの人に知ってほしい、彼らを助ける活動をしたいと志を高く持つ彼女と一緒にこれからジョイセフが何が出来るのか考えるのが楽しみです!

「思い出のランドセルギフト」とは
日本で役目を終えたランドセルをアフガニスタンに寄贈し、子どもたち、特に教育の機会に恵まれない女の子の就学に役立てる国際支援活動です。2004年の開始以来、およそ30万個のランドセルが贈られました。ランドセルを贈ることで、子どもたちが学校で学ぶ機会が得られ、読み書きができるようになり、自分自身や家族を守る知識や情報を身につけられるようになることを目指しています。この活動は、これまでに小学校4年生の国語や中学校の英語の教科書といった教材にも取り上げられました。
詳しくはこちら:https://www.joicfp.or.jp/jpn/donate/support/omoide_ransel/

写真説明
長野から初めてジョイセフのオフィスに訪れてくれた時の写真です。
左からランドセル事業担当栗林、甲斐、アフガニスタン出身のLailiさん、ネパール出身のNimaさん、佐藤です。Nimaさんも学校の授業の一環でネパールの性と生殖に関してプロジェクトを立ち上げ、母国のために出来ることを模索しています。ジョイセフスタッフも彼女たちの活動を応援しています!

ジョイセフ 編集室