9カ国+1(日本)の学び合いで妊産婦の健康課題に立ち向かおう!
2024.8.8
- ジョイセフフレンズ通信
こんにちは
パートナーシップグループの縣佳子(あがたよしこ)です。
パリオリンピックがフィナーレを迎えます。私は、体操、卓球、バレーボール、柔道などの競技の視聴を毎晩家族と楽しみ、引き続きパラリンピック(特に車椅子テニス)も楽しみにしています。
ザンビアのスタッフに、現地でのパリオリンピックの盛り上がりを聞いてみたところ・・陸上400メートルの選手の銅メダルが話題になったそうです。どこの国も自国の選手の活躍は嬉しいですね!
今月は、オリンピックのように各国からの代表が日本に集まって実施した「妊産婦の健康改善研修」について、海外事業グループの久保よりお送りします。
【活動レポート】
海外事業グループ、プログラムコーディネーターの久保明日香です。長年病院で看護師として勤務した後、大学院で国際保健を学び、昨年ガーナでのインターンを経験した後、ジョイセフに入職しました。
ジョイセフがJICAとともに行っている「妊産婦の健康改善研修」が先月日本で開催されました。
母子保健の健康指標の観点から向上が望まれる9カ国(ブルンジ、リベリア、ネパール、パプアニューギニア、シエラレオネ、タンザニア、タイ、ウガンダ、フィジー)から、12名の保健担当者が研修員として選ばれ、日本の知見を持ち帰るための3週間の研修ですが、ポイントは「学び合い」です。日本から学ぶだけではなく、研修員同士、また、日本が研修員から学ぶということです。研修期間中は長野県の思春期ピア、長野県立大学、そして須坂市の保健補導員の皆さんと交流を図りました。
また、研修は講義主体ではなく、ディスカッションを多く取り入れ、テーマを基に話し合い、それぞれの国の抱える課題や、取り組みの違いや共通点、取り入れられそうな活動など一緒に考えて、研修の終わりには、自分たちで実現可能なアクションプランを考えて発表しました。
その学び合いの一部の様子をご紹介します。
長野県立大学では、地域全体で健康向上を図る須坂市発祥の長野県の取り組みを、ソーシャルキャピタルの視点から、今村先生の研究結果を通して紹介いただきました。 保健補導員さんの活動経験は、地域への保健の啓発だけでなく、補導員さん自身の健康寿命を延ばしているというデータをもとに、この活動の意義や持続性などを、研修員・長野県立大学の大学生・大学院生とともに話し合いました。
また、この日はジョイセフのザンビア事務所所属のスタッフのAliceもZoomに参加し、経験を共有して、地域での活動を活性化し、持続させるためのアドバイスを語りました。
須坂市役所では、市で行っている母子保健と保健補導員さんの活動について伺いました。地域住民の健康をどのように促進するか、保健師さんのサポートとともに、昔は感染症予防や避妊に関すること、現在は健康寿命を延伸するための須坂エクササイズの推進や、減塩食など生活習慣病の予防へと、時代とともに変わる健康ニーズに合わせた活動を、現役及び先輩補導員さんとの交流会を通して、皆さんのお元気な様子を間近にしました。研修員の皆さんは各国のコミュニティヘルスワーカー(Community health worker)と呼ばれる地域保健の推進を担う方々の活動と重ねていました。
リベリアから来られたリアさんは、「須坂市では乳幼児死亡率が”0とは、自国では毎日沢山の赤ちゃんが亡くなっています、何としても改善して、須坂のように0を目指したい」と涙ながらに語っていました。
パプアニューギニアからの研修員のフィリパさんは、「自国では地方では妊婦の一回目の健診の受診率がとても低いです。妊婦健診に行くまでの道のりが遠すぎて、山を登ったり下ったり、パドルを漕いで海を渡ったり、とにかく診療所まで遠いので、受診するモチベーションは落ち、受診回数が減っているのが現状です。異常の早期発見が遅れてしまいます。また母子手帳を持っていても記入が十分にされず、誕生日すらわからないことも多い状況です。だからせめて、医療従事者がきちんと記入できるように、看護学校で、母子手帳のデータの記入について指導内容を強化しようと思っています。」と話し、さらに「いつか、須坂市でお会いした保健師のような、地域住民とともに保健活動を担える人材を育てたい!」と、そのためのアクションプランを立てました。
長野県立大学で今村先生が紹介された「一人の1000歩より、1000人の一歩」の言葉が皆に響きます。帰国後1000人の一歩のために頑張ろうと意気込んでいる研修員さんの様子が印象的でした。
ジョイセフの活動に共感して頂き、フレンズの皆さんのご協力に感謝しています。これからもよろしくお願いします。
【マンスリーサポーター募集キャンペーン開催中】
先日、号外のメルマガでもご紹介しましたが、現在「冨永愛さんの直筆サイン入り新刊をプレゼント」というスペシャル特典をご用意してマンスリーサポーター募集キャンペーンを行っています。(8月1日~8月31日)
ジョイセフフレンズであるみなさんのご紹介で、ご友人やご家族が新たにジョイセフフレンズにご登録いただけた場合、みなさんにも直筆サイン入りの『冨永愛 新・幸福論 生きたいように生きる』をプレゼントいたします。
ご紹介を確認するために、ジョイセフフレンズ限定LINEからの簡単な申請が必要です。
詳細は、8月3日(土)にお送りした【フレンズメルマガ号外】にてご確認ください。
また、9月にはジョイセフフレンズ限定の新たな対話の場を開催します。
\開催日程が決まりました!/
日時:9月11日(水)20時~21時
場所:ハイブリッド開催 オンラインZOOM と ジョイセフ事務所@四ツ谷
思春期16歳と10歳の母でもあるジョイセフ事務局次長小野からの、PTAや学校をはじめリクエスト多数の包括的性教育のお話会です。
「包括的って、私たちが知ってる性教育とは違うのですか?」「HPVワクチンの予防接種の案内が来たけど…?」「高校卒業するまで性交渉してほしくないのですが…」そんな声がジョイセフには届きます。
対象は、子育て中の方だけではなく、自分自身や身近な人の健康やウェルビーイングを大切にしたい全てのジョイセフフレンズです。
詳細は決まり次第改めてご連絡をします。
【人生の「ライフスキル」を身につけるSRHR学習キット 「I LADY CARD」 ファシリテーター研修受講者募集!(2024年9月開催)】
I LADY CARDを活用したワークショップを企画・主催するファシリテーターを養成する研修を2024年9月3日(火)、10日(火)2日間のプログラムで開催します。残席わずか、奮ってご参加ください。
【大阪マラソン2025チャリティ 募集開始のお知らせ】
ジョイセフは、2025年2月24日(月)に開催される大阪マラソン2025チャリティパートナーに選ばれました!
1分にひとり、女性が命を落とす世界を変えるために。
ジョイセフの活動を応援してくださるチャリティランナーの募集がスタート!
フレンズのみなさんはもちろんのこと、フルマラソンにチャレンジされる方がお近くにいたらぜひご紹介をおねがいします。
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- 縣 佳子
- 2023年にジョイセフ入職。ジョイセフフレンズ・個人寄付者を担当。 個人事業主時代に、自分で住環境や生きる世界を選び取る重要性を痛感したことから女性の健康と権利を「女性. 選択できる世界を」という強いメッセージでけん引するジョイセフに期待と希望を抱き、一人でも多くの支援者にメッセージが届くようマーケティング分野での活動を志す。 思春期の娘2人、夫、愛犬と暮らす。好きなことはドラマ鑑賞・ヨガ・愛犬とののんびり自宅時間。