🤔SRHRってなんだろう?

🧮分解して考えるSRHR

自分の人生を自分で選択できる、そんなあたりまえをすべての人に。

Sexual and Reproductive Health and Rights (SRHR)
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツとは?

SRHRとは、「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利」を意味します。
具体的には、性と生殖について、私たち一人ひとりが適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意思で必要なヘルスケアを受けることができ、みずからの尊厳と健康を守れることです。

英語のSexual and Reproductive Health and Rights、頭文字をとって、「SRHR」と呼称されます。日本語では、「性と生殖に関する健康と権利」と訳され、内閣府や全国の自治体でも使われています。すべての人の「性」と「生き方」に関わる重要なことです。

この長い言葉は、4つの言葉の組み合わせで作られているので、分けて考えるとよりわかりやすくなります。

セクシュアル・ヘルス

自分の「性」に関することについて、心身ともに満たされて幸せを感じられ、またその状態を社会的にも認められていること。

リプロダクティブ・ヘルス

妊娠したい人、妊娠したくない人、産む・産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人(無性愛、非性愛の人)問わず、心身ともに満たされ健康にいられること。

セクシュアル・ライツ

セクシュアリティ「性」を、自分で決められる権利のこと。自分の愛する人、自分のプライバシー、自分の性的な快楽、自分の性のあり方(男か女かそのどちらでもないか)を自分で決められる権利です。

リプロダクティブ ・ライツ

産むか産まないか、いつ・何人子どもを持つかを自分で決める権利。避妊、妊娠、出産、中絶について十分な情報を得られ、「生殖」に関するすべてのことを自分で決められる権利です。

ジョイセフは、WHOをはじめとする国連や国際機関も提唱しているようにこのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツを人が生まれながらに持つべき権利(人権)だと考えています。

まずは、一人ひとりがこのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツを知って、享受し、できる社会を。そして、一人ひとりがすべての人がウェルビーイング(*)に生きられる社会を目指しています。

※ウェルビーイングとは 「身体的に、精神的に、社会的にすべてが満たされた状態」のことをいう (日本WHO協会)


🤔SRHRは誰のもの?

SRHRは、「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利」です。性と生殖について、一人ひとりが適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意思で必要なヘルスケアを受けることができ、自らの尊厳と健康を守れること。国連や国際機関も提唱しているように、SRHRは、人が生まれながらに持つべき権利(基本的人権)です。つまり、SRHRはすべての人のものです。

ジョイセフは1968年の設立以来、女性が自分らしく健康に生きられるよう、SRHRを推進しています。生殖に関する健康と権利の部分で、実際に妊娠の当事者となる女性*1自身が、産む・産まない、いつ産むか、何人産むか、誰の子どもを産むか、を決められない状況がいまだに続いているため、ジョイセフは国内外で、SRHRに加え、女性の権利も同時に推進してきました。SRHRと女性の権利の実現は表裏一体です。

また、近年、性的指向及びジェンダーアイデンティティ(性自認)の多様性が社会的に顕在化し、LGBTQ+(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クエスショニング/クィア)を含む性的マイノリティの人々の人権を守る動きが進んでいます。SRHRを推進する国際機関も、個々人が性的指向、性自認、性表現を含めたセクシュアリティについて自ら自由に定義できることを、SRHRの重要な要素と位置づけています。

そして今年、2024年7月3日、日本では、旧優生保護法のもとで、障害などを理由に行われた強制不妊手術について、最高裁判所大法廷が「旧優生保護法は憲法違反である」という判決を下しました。1996年まで48年間続いた旧優生保護法は、国家が障害者のSRHRを含む人権を認めていなかったことを示しています。当事者の長年の運動の成果が実ったこの違憲判決は、日本における障害者の権利実現に向けた大きな一歩ではありましたが、障害者のSRHRはじめ人権の実現には世界的に多くの課題が残されています。

SRHRはすべての人のものです。ジョイセフは、女性、障害者、性的マイノリティなど、社会の主流から取り残されやすい人々の人権擁護団体と連携し、長い歴史の中でその権利が脅かされてきた人々のSRHRを推進します。

*1 厳密には、妊娠できるのは女性、及び妊娠できる身体を持つ人たち


💭
なにげない日々のなかにある、
性と人生のいろんなこと。
生理、ジェンダー、セックス、
避妊、産む、産まない。
ふと考えてみる。
今の自分、これでいいの?


👦みんなで考える、男性の健康とジェンダー

はじめに

SRHRとは、「セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利」のこと。具体的に言うと、すべての個人は、自分のからだや性に関する決定を自分で決定する(「自己決定権」と言います)ために、誰もが十分に教育や情報を得る機会が保障され、場合によって必要な医療を頼れることを指します。

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🚫「ジェンダー差別」って何?

「男だから~べき/べからず」「男らしいとは~」というような、性別にもとづいた思い込みや期待を押し付けることを「ジェンダー差別」と言います。ここでいう「差別」とは、区別(分けること)と蔑視(べっし:見下し、軽んじること)と排除(仲間はずれにすること)が組み合わさったものを指します。つまり「区別」自体が問題なのではなく、その「区別」によって誰かをおとしめたり、区別を理由にして仲間はずれにすることを指しています(おとしめるつもりがなくとも、結果としておとしめてしまうことも含まれます)。

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🧡セックスは何のため?

セックスは、何のためにあるのでしょう? 性欲を満たし、気持ちよくなるため? 相手との関係性を深めるためでしょうか?

セックスは妊娠することを目的として行う場合もありますが、多くの若者はセックスを、関係性を深めるコミュニケーションのひとつとして認識していることが分かります。

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👤ペニスの勃起の仕組み

勃起には自律神経が関係します。自律神経は全身にめぐっていて、内臓や血流や体温調節などが、うまく働くためにあります。自律神経は、活動的なときに優位になる交感神経とリラックスしているときに優位になる副交感神経に分けられます。

リラックスする神経が優位になったときに、視覚やイマジネーションの刺激・からだに触れる刺激から興奮し、血液が送られてペニスが固くなるのが勃起です。

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⚖️「ジェンダー・ギャップ」を埋めよう!

「ジェンダー・ギャップ指数」という言葉を聞いたことがありますか?

ジェンダー・ギャップ指数とは、男女の間にどれだけの格差が存在しているかを、政治・経済・教育・健康の4部門で評価して数値化したものです。

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おわりに

私は、自分自身のことを男性であると捉え、周りからも男性であるとみなされて生きてきました。そのような私自身、本冊子で取り扱ったジェンダー・セクシュアリティといった「性」について真面目に考える機会はほとんどなく、どこか「男性である私の問題ではない」という他人事感が強くありました・・・

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