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- カレンダー法
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calendar method
リズム法とも言われる。
⇒周期的禁欲法(PERIODIC ABSTINENCE)
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- カンジダ症
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candidiasis
イースト様の真菌によって起きる一般的な腟感染症。イースト感染症または鵞口瘡(がこうそう)とも言われる。性感染症ではない。
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- CD4(リンパ球)細胞
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CD4 (lymphocyte) cell
T-4細胞(T-ヘルパー・リンパ球)としても知られる白血球。これらの細胞は感染に対する免疫系の反応を調整する。HIVによって主に攻撃される細胞である。
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- CD4数
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CD4 count
血液1立方ミリメートル中のT-ヘルパー・リンパ球(CD4細胞)の数。免疫系の健康度の予測因子としてすぐれている。白血球の「数」は免疫系の強さを知る一つの医学的指標である。CD4数が200以下の場合、または付随するHIV関連の疾患がある場合には、エイズとして診断される。
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- 頸管縫合術(けいかんほうごうじゅつ)
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cerclage
子宮頸部を閉じておくための外科的縫合。妊娠中の頸管無力症の治療として流産や早産を避けるために行われる。
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- 子宮頸がん
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cervical cancer
通常、ある種のヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)に持続的に感染することで起こる、子宮頸管の異常かつ制御不能な増殖(悪性腫瘍)。HPVは性的接触で感染するありふれたウイルスである。子宮頸部細胞診によってがんの早期発見ができ、重度のがんへの進行を防ぐことができる。
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- 子宮頸部上皮内腫瘍
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cervical intra-epithelial neoplasia (CIN)
子宮頸部の前がん状態の異常な細胞。軽いものは自然に消滅することもあるが、重度の異常の場合は、治療をしないと子宮頸がんに進行することもある。
同義語:子宮頸部形成異常(cervical dysplasia)、前がん状態(precancer)
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- 子宮頸管炎
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cervictis
子宮頸管の炎症または感染症。
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- 子宮頸管
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cervix (uterine)
子宮の下部にあたる腟に深く突き出た狭い部分。子宮の「口」すなわち開口部。
子宮頸管 cervical canal
腟から子宮腔へ続く管。
子宮頸部外反 cervical ectropion
子宮頸管にある粘液を出す細胞が、子宮頸管の開口部周辺で成長し始める状態のこと。
子宮頸管粘液 cervical mucus
子宮頸管の開口部をふさぐ粘り気のある液体。子宮を感染から防ぎ、排卵期には精子が通過するのを助ける。
子宮口 cervical os
子宮頸管の小さな開口部で腟の奥にある。
子宮頸管スメア cervical smear
顕微鏡による観察のためのスライドグラスに薄く塗る分泌物、および表皮細胞の標本。感染症の検査、または染色して異常細胞を検査するのに使う(例 子宮がんの早期診断用)。
⇒パプスメア(検査)(PAP SMEAR)
子宮頸管狭窄(きょうさく) cervical stenosis
子宮頸管開口部が正常よりも狭いこと。
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- 軟性下疳(げかん)
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chancroid
生殖器に潰瘍(かいよう)をつくる細菌による性感染症。
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- 化学的妊娠
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chemical pregnancy
ごく初期の流産に使われる臨床的用語。多くの場合、次回月経の前に妊娠反応陽性と判断されたが、超音波診断で胎児心音が確認される前に流産が起きてしまっている。
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- 子ども
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child
国連子どもの権利条約(1990年)の子どもの定義は、以下の通りである。「18歳未満のすべての人。ただし、子どもに適用される法のもとで、それ以前に成年に達する場合は除く」。子ども(赤ん坊も)は、ときに間違って、まだ生まれていない胎児をさして使われることがある。
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- 児童婚または若年婚
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child marriage or early marriage
女子が18歳未満で結婚すること。身体的、生理的、心理的に、責任をもって結婚し育児をする準備ができていない状態での結婚。
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- 幼児死亡率
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child mortality rate (CMR)
ある一定の期間の出生千人に対する5歳未満の子どもの死亡数。専門的には、1人の子どもが5歳の誕生日前に死亡する確率。
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- 生殖可能年数
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childbearing years
⇒生殖可能年齢(REPRODUCTIVE AGE)
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- クラミジア
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chlamydia
ウイルスよりも大きく細菌よりも小さい中間病原体によるありふれた性感染症。女性の骨盤の炎症性疾患に結びつくことがあり、男女の出生力の低下や不妊につながることもある。感染は多くの場合、症状がない。
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- 絨毛(じゅうもう)がん(絨毛上皮腫)
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choriocarcinoma
まれながん。奇胎妊娠、人工妊娠中絶、または正常な妊娠の胎盤組織からの細胞や、生殖器腫瘍が、がん化して急速に広がったもの。まれに男性にも発症する。妊娠後何年も経過してから発症することもある。90%は化学療法で治癒する。
⇒奇胎妊娠(MOLAR PREGNANCY)
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- 絨毛膜(じゅうもうまく)の標本抽出
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chorionic villus sampling
子宮頸管や腹腔を通して少量の胎盤組織を取り出し、胎児の遺伝子異状を検査する診断法。
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- 染色体
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chromosomes
1つの細胞の核に含まれる別々の遺伝子の螺旋構造。人間には卵子/卵母細胞から23個、精子から23個、計46個の染色体がある。
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- クライアント・フロー分析
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client flow analysis
保健施設におけるサービス提供の効率を判定する手順。利用者が施設に来てからの動きを観察し、診察までの待ち時間とサービス提供者と一緒に過ごす時間を追跡することが基本となる。患者フロー分析としても知られる。
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- クライアント・プロフィール
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client profile
ある事業やクリニックの利用者の主な特徴を数値で表したもの。事業の管理運営者が、現在または将来の利用者のタイプと、ときには優先的ニーズについて理解する助けとなる。
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- クライアントの満足度
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client satisfaction
ある事業やクリニックが提供するサービスの(利用者側からみた)利点や価値。提供者との対話の質、サービスの範囲、各利用者のニーズに対する対応と効率性で測ることが多い。
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- 臨床試験(治験)
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clinical trial
人を対象に行われる介入(薬品、ワクチン、生物学的、行動学的)の効果を知るため、科学的に計画され実施される調査。
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- クリトリス切除
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clitoridectomy
⇒女性性器切除(FEMALE GENITAL MUTILATION)
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- 性交中絶
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coitus interrupts
⇒腟外射精法(WITHDRAWAL METHOD)
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- 配合経口避妊薬
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combined oral contraceptive (COC)
⇒ホルモン避妊薬(HORMONAL CONTRACEPTION)
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- 地域参加
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community participation
セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス事業の重要な構成部分。地域住民と地方自治体が地元のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス事業を運営するうえで重要な役割を果たすとき、そこに地域参加が生まれる。参加の方法には、資金、物資、ボランティアとしての時間の提供などがあり、それらを通して事業の主体者としての意識が生まれ、所期の目標を達成する責任を引き受けることにつながる。
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- 地域を基盤とした臨床試験(治験)
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community-based clinical trial (CBCT)
学術的調査機関ではなく、主にプライマリー・ヘルスケアの医師が実施する臨床試験(治験)。
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- 地域に根ざしたサービス提供
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community-based distribution (CBD)
クリニックを通さずに避妊薬(具)やその他のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスサービスを提供すること。地域の住民が、健康に関する教育、助言、必需品の提供者として訓練され、専門医への照会の訓練も受ける。
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- 地域に根ざしたサービス
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community-based services
特別の訓練を受けた地域住民(地域に根ざしたボランティア)を活用して、地元の女性、男性、青少年に提供されるセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスの情報とサービス。必要な場合には利用者をクリニックに照会する。
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- 完全流産
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complete abortion
流産の際に、胎芽あるいは胎児とその付属物が完全に排出された状態。
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- コンプライアンス
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compliance
治療計画をきちんと守っているかどうか、たとえば処方された量の薬を時間通りに服用しているかどうか、を示す医学用語。毎日服用する経口避妊薬の投与を検討する際には、女性の側に治療計画をきちんと順守する能力があることが重要な要素となる。
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- 包括的セクシュアリティ教育
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comprehensive sexuality education
セクシュアリティとその表現についての教育。この教育が目指すのは、青少年が自分のセクシュアリティについて決定し、身体的、個人的、情緒的にセクシュアリティを楽しむために必要な知識、技能、肯定的態度・価値観をもてるようにすることにある。教育項目には、人間関係、愛と感情、セクシュアリティに対する個人と社会の考え、性的役割、ジェンダー関係、社会的圧力、セクシュアル/リプロダクティブ・ライツ、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスの情報、サービス、コミュニケーション・スキルの訓練が含まれる。
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- 受胎
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conception
精子と卵子の結合。受精(fertilization)と同義語だが、着床(受精卵が子宮内壁に定着し妊娠が始まる)ではない。
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- 一致
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concordance
たとえばHIVのように、カップルの双方に特定の状態がみられること。
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- コンドームの配布
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condom distribution
HIV予防戦略や望まない妊娠予防の一環としてコンドームを手渡すこと。コンドームの正しい使い方を具体的に指導するリーフレットも、配布戦略の一部となる。
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- 秘密保持
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confidentiality
秘密保持は利用者の権利であり、ヘルスケア提供者に与えられる個人の身元が特定できる医学情報は、本人の特別な許可なしに他の人に開示されない。その情報はヘルスケア提供者のみが入手できる。また法的に適切とみなされる場合は、保険関係者が入手を認められることがある。
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- 先天異常
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congenital disorder
出生時に存在する医学的に問題のある状態。妊娠中、出産時、あるいは何年も後に見つかることがあり、まったく認識されないこともある。この用語自体は、原因が遺伝性であることを示唆していないが、排除もしていない。先天異常は、遺伝子の異常、子宮内環境、またはその両者の要因による場合があるが、原因不明のこともある。
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- 合意に基づくセックス
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consensual sex
当事者双方(または関係者全員)が合意した性行動。推測ではなく、言葉による合意が求められなければならない。
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- 継続率
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continuation rate
対象人口(地域、地区、事業実施地域など)の中で、ある特定の期間(月、四半期、または年単位)にわたり、何らかの避妊法を継続して使用している人の数。一つの方法について継続率を測定することもある。
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- 避妊効果
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contraceptive effectiveness
ある避妊法が妊娠の機会を減らした度合い。
パール指数 Pearl Index
1年間における女性100人あたりの避妊の失敗件数とその危険のあった月数。この期間の妊娠総数/妊娠の危険にさらされた総月数×1200で算出する(訳注:原文の説明をより分かりやすい表記に変えた)。
理論上の効果(完璧な使い方) theoretical effectiveness (perfect use)
理想的な条件下での避妊法の効果。
使用効果(典型的な使い方) use effectiveness (typical use)
間違った使い方も含め、実際の避妊効果を測定する。
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- 避妊実行率
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contraceptive prevalence rate (CPR)
通常15-49歳の生殖可能年齢の女性、または生殖可能年齢の既婚女性で、女性自身あるいはその性的パートナーが何らかの避妊法を用いている割合。
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- 避妊法
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contraceptives
性行動のある女性の妊娠を避けるために使われる方法、またはそのための実践。避妊薬は人工妊娠中絶剤ではない。
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- クライアント本位の提供効率
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COPE
COPEはclient-oriented, provider efficientの略。利用者に対するサービスの向上を図るハイテクではない技術。地域のサービス提供チームが、自分たちの施設の問題を確認し、解決策を見出すため仕事を査定するのに役立つ。
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- 黄体
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corpus luteum
排卵後に卵胞から形成される黄色の卵巣組織。プロゲステロンを分泌する。
⇒黄体期(LUTEAL PHASE)
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- 費用対効果
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cost-effectiveness
ヘルスケア事業やその工程で要する経費を、結果と比較した比率。
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- カウンセリング
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counselling
コミュニケーションの一つの過程で、ある人が自分のセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスのニーズを確認し、それを満たすために、最善の決定ができるよう手助けをすること。カウンセリングの特徴は情報と意見の交換、討論、熟考にある。
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- カップル年で示される避妊法の供給量
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couple-years of protection (CYP)
避妊によって1年間に予防できた妊娠と、利用者に販売または配布された避妊薬(具)の総量を基に推定される。
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- HIV前方感染の刑罰化
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criminalization of onward transmission of HIV
性交渉によるHIVの前方感染に法律を適用させること。犯罪に対する責任を要求する基本には、個人としての道徳的責任があるというのがその論拠とされる。刑法では、HIV感染が起こる状況の複雑さを十分把握することができず、感染の相対的確率に対応することもできない(訳注:前方感染とはHIV感染を知りながら予防しない性行為での感染のこと)。
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- 普通出生率(粗出生率)
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crude birth rate (CBR)
ある年の人口千人あたりの出生数。
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- 停留精巣
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cryptorchidism
生後、精巣の片方または両方が陰嚢に下りていかないこと。
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- キューレット
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curette
さじのような形をした外科手術用具で、掻爬(そうは)(拡張と掻爬)により体腔から組織を排出するためのもの。人工妊娠中絶手術に用いられる。
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- サイトメガロウイルス
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cytomegalovirus
胎児や新生児の疾病、奇形、または死亡を引き起こすウイルス。